ビューティ

LVMH系投資会社がヘアエクステンションブランド「ベラミ」を買収

 LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LMVH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)系の投資会社、Lキャタルトン(L CATTERTON)傘下のビューティ インダストリー グループ(BEAUTY INDUSTRY GROUP以下、BIG)がヘアエクステンションブランド「ベラミ ヘア(BELLAMI HAIR)」を買収する。買収額は非公表だ。BIGは昨年Lキャタルトンが過半数株式を取得したヘアエクステンション企業。「ベラミ ヘア」の買収により、BIGが抱えるヘアブランドは14になる。

 「ベラミ ヘア」は2012年にニッキー・エスラーミ(Nikki Eslami)とジュリウス・サレルノ(Julius Salerno)が立ち上げたブランド。100%人毛からなるレミー毛(カラーやパーマなどの処置をしていない、人頭部から直接切った毛)を用いたエクステンションをサロンなどに直接卸している。

 現状では美容室の15〜20%がヘアエクステンションを提供しており、アメリカ人女性のわずか3%しかエクステンションを使っていない。しかし、デリック・ポーター(Derrick Porter)BIG最高経営責任者はヘアエクステンション市場に大きなポテンシャルを見出す。「昔は、エクステンションはセレブなどが着けるもので商機はないと思っていたが、ここ数年で美容師がエクステンションで収入を得ていることに気づいた。われわれの顧客のうち、約67%がエクステンションを脱毛症や細毛などの悩みの解決に使っている」。

 悩みにアプローチすることは、顧客とエモーショナルな関係性を築けるビジネスモデルだ。Lキャタルトンのアヴィク・プラマニク(Avik Pramanik)=パートナーは「ヘアエクステンションは誤解されやすいマーケット。アリアナ・グランデ(Ariana Grande)の髪型を真似したい25歳の若いファンばかりと思われがちだが、実際のところは悩みを解決したい35歳以上の顧客が大半を占めている。われわれは、そんな悩みを解決するサポートをしたい」と語る。また、髪の15〜20%を寄付するドナーからエクステンションをスタイリングする美容師まで、関わるあらゆるプレイヤーにとって利益が高いビジネスだという。

 Lキャタルトンはこれまでアットホームエクササイズバイク「ペロトン(PELOTON)や中国のフィットネス企業、ウェルズ グループ(WELLS GROUP)などに投資してきた。今回の買収は、ヘアという新たなカテゴリーの強化になる。

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