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王者「ナイキ」のデザインチームトップが語る強さの秘訣 キーパーソン3人が見据える今とこれから【中編】

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 世界中に1000人以上いるナイキ(NIKE)のフットウエアとアパレル部門のデザインチームを率いるジョン・ホーク(John Hoke)=チーフ・デザイン・オフィサー(CDO)は、「私は失読症なんだ」と語る。「私の最初の言語は絵だった。全てを絵にしていたし、それが世界をナビゲートする方法であり、私が物事の仕組みや作り方を認識する方法だった」。

 運動が得意だったホークCDOは、「70年代には、クロスカントリーチームの先輩が履いているレース用シューズやトレーニングシューズをずっと観察していたが、それらは全て『ナイキ』の“ワッフルトレーナー”だった。私は家に帰ると『ナイキ』の“スウッシュ”をあしらったスニーカーを描いていた。これが私の夏休みの過ごし方だった」と話す。

 ホークCDOは、子どものころから常識を疑うタイプだったという。「ある夏の日の午後、プールでゴム製の浮き台に乗りながら、『これをマットレス状に縮めて足の下に敷いたらどうだろう?そうすれば衝撃を吸収し、バネの力を強化してくれるんじゃないだろうか?』と考えた」。ホークCDOは即座にスケッチブックを手に取り、アイデアを設計図に落とし込んでいったという。その出来は、エンジニアだったホークCDOの父親にナイキの共同創業者であるフィル・ナイト(Phil Knight)に送るよう勧められたほどだった。

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