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5年で売上高2.5倍、スノーピークの快進撃を読み解く 第2回・副社長が語る“地方創生事業”拡大のきっかけ

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 新潟・燕三条にアウトドア企業スノーピークは、2021年12月期の売上高が過去最高の257億円を記録し、コロナに見舞われながらも05年から16期連続の増収を達成した。5年で売上高2.5倍という勢いだ。この連載では、キーパーソンへのインタビューやステークホルダーの声から、同社が短期間で飛躍してきたヒントを探る。

 第2回は、キャンプギアやアパレルに加えて存在感を増している、地方創生事業にフォーカス。キャンプフィールドの開発・運営や、自然体験型のツーリズム開発などを行っており、ここ数年でニーズが増加。年間20〜30件の案件を手掛け、売上高は2億円を超える。「最初はメーカーならではの障壁があった」と振り返るスノーピーク地方創生コンサルティングの高井文寛社長に、事業拡大のきっかけを聞く。さらに、実際にスノーピークと組んだ長野・白馬と山口・阿武の担当者も取材した。

 “地方創生”とは、地方の人口減少に歯止めをかけ、日本全体の活力を高めることを指す。2014年に第二次安倍晋三内閣が地方活性化の政策として打ち出したことで、広く知られるようになった。スノーピークによる地方創生の手法は大きく4つ。キャンプフィールドなどの拠点開発、ツーリズムなどの体験開発、アウトドア体験のためのレンタルビジネス「スノーピークゴー」、そしてオリジナル商品の開発だ。いずれも同社らしく、“自然資源を生かした地方創生”という考えが根底にある。

 「ビジネスとして地方創生を可視化し、拡大させるきっかけになったのは、11年のヘッドクォーターズ(HQ)設立だ」。地方創生事業を担当する子会社、スノーピーク地方創生コンサルティングを率いる高井文寛社長はそう振り返る。HQとは、オフィス機能に加えて、キャンプ場と店舗までを備えた本社のこと。「これまでも、創業家の地元である新潟・燕三条の職人とともにキャンプギアを開発し、その意味ではずっと地方創生を続けてきた。世間のムードの高まりもあり、“地域に根ざすアウトドア企業”として強く発信するとともに、キャンプサイトを併設して、モノ売りに加えてコト(体験)売りに転換する意味も込めて、HQを設立した」。

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