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元首相の細川護熙氏がポーラ ミュージアム アネックスで個展開催 ウクライナ支援が目的

 ポーラ・オルビスグループのギャラリー「ポーラ ミュージアム アネックス」は6月4〜12日、元首相の細川護熙氏の展覧会「明日への祈り」を開催する。ウクライナを思い、明日への祈りをささげた新作「百鬼蛮行ーわたしのゲルニカー」ほか、漆絵や書など過去に制作された作品を展示・販売。展覧会の収益はUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)に寄付を予定している。

 細川氏は1999年から作陶を始め、創作活動に加え、2009年から油絵、12年には襖絵の制作を開始し、京都や奈良の寺に襖絵を奉納するなど、その活動は多岐に渡る。ウクライナにおける悲惨な現状について、1人のアーティストとして「何かできることは無いか」という思いから、細川氏が懇意にしている鈴木郷史ポーラ・オルビスホールディングス社長に相談したところ、同展開催に至った。

 同展では新作を2点披露する。新作の油絵「百鬼蛮行ーわたしのゲルニカー」は、「ウクライナの状況に心を揺さぶられ、衝動的に描いた」と、3週間で完成させたという。パブロ・ピカソ(Pablo Picasso)による戦争の悲惨さを訴える「ゲルニカ」に「今回の思いと通ずるものがあった。(ウクライナ北部の)チェルノブイリ原発事故によって原発を石棺に封印したように、蛮行をはたらく百鬼(ロシアの最高指導者に操られた兵士)とロシアにいる大魔王をその石棺の中に封じ込めた。一刻も早い終息の願いを込めた」と話す。もう1つの新作「神や憐れみ給えーわたしのミゼーレーレー」は、金箔を張ったキャンバスにクレバスで描き、2日で仕上げたという。

 このほか、平和と安寧を願い、19年に奈良・薬師寺慈恩殿に奉納された障壁画大下図と今年5月13日に京都・龍安寺に奉納した雲龍図襖絵の下図も併せて展示する。

■細川護熙展「明日への祈り」
日程:2022年6月4~12日、会期中無休
時間:11:00〜19:00 (入場は18:30まで)
入場料:無料
場所:ポーラ ミュージアム アネックス
住所:東京都中央区銀座1-7-7 ポーラ銀座ビル3階

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