ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN.com」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。今週は、ビューティ業界におけるNFTアートの可能性の話。(この記事はWWDジャパン2022年6月6日号からの抜粋です)
【賢者が選んだ注目ニュース】
スイス発高級スキンケア 「ラ・プレリー」がNFTアートを発表
時計「ウブロ」が村上隆の NFTアートを一般にも無償提供
ファッションのみならず、美容業界でもNFTアートの話題が盛りだくさんだ。各ブランドは昨年の半ば頃からさまざまなアプローチでNFTを活用しているが、そのトレンドは2つのパターンに大別できそうだ。まずはブランドの世界観の表現やユーザーエンゲージメントを強固にするための利用である。
今回紹介したニュースの「ラ・プレリー」のようにデジタル・アーティストと組んでスペシャルなアートを発表するケースもある。ビューティの「ジバンシイ」は2021年6月のプライド月間に合わせて、LGBTQIA+コミュニティーの支援をするためのNFTアートを発表。収益の全額をフランスのLGBT+支援組織に寄付している。
ロレアルUSAは同年12月、NFT業界において女性が過小評価されている現状に注意を喚起することを目指し、女性アーティストにNFTアートの制作を依頼し、NFTマーケットプレイス「OpenSea」で販売した。それぞれのアーティストには作品の一次流通による収益が全額還元され、二次流通による売り上げの半分は、ロレアルの慈善活動「Women of Worth」に1年間寄付された。
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