「アクリス(AKRIS)」はこのほど、銀座店を中央通り沿い4丁目交差点近く(東京都中央区銀座3-5-7)にオープンした。デザインは、アルベルト・クリームラー(Albert Kriemler)「アクリス」クリエイティブ・ディレクター監修の下、建築家デイヴィッド・チッパーフィールド(David Chipperfield)が手掛けた。新コンセプトを取り入れた店舗は、同店と米国ワシントンD.C店の2店舗となる。
1階はバッグやスカーフなどのアクセサリー、2階はアパレルをそろえる。スイスのテキスタイルの中心地サンガレン発の「アクリス」は、繊細なレースなど上質素材とディテールへのこだわりに特徴がある。白塗りのメープル素材を多用した内装もその特徴を反映しており、2つのフロアはヴィチェンツァ産グレーストーンの1枚岩の階段でつながっている。
「デイヴィッド・チッパーフィールドが生み出す作品には“人”を第一に考える機能主義という目的が貫かれている。官能的なミニマリズムと控えめなエレガンスに共感する」とアルベルト・クリームラーが話すように、同店はチッパーフィールドのアイデアが随所に見られる。たとえば壁と天井一面を大量の成形パネルで覆い、あえて波打つように配することで、空間にグラフィカルなリズムを生んでいる。ハンガーレールを支えるケーブル一つにも細さやバランスにこだわり、遠目にはディプレイが宙に浮いているようにも見える。これにより来店者に軽やかな印象を与え、服それ自体に目が行きやすくなっている。
オープンを記念してロゴ入りエンブロイダリー・スカーフやバッグ、ニットドレスなどの限定商品を販売している。なお、1922年創業の同ブランドは今年100周年を迎える。