ビームス(BEAMS)はこのほど、プロeスポーツチーム「ヒューマン アカデミー クレスト ゲーミング(HUMAN ACADEMY CREST GAMING)」のリブランディングを手がけた。ロゴマークやユニフォームのデザイン、WEBサイト、ステートメントの設計などを総合的にプロデュースした。
旧「クレスト ゲーミング」は2016年に結成され、20年からプロゲーマー育成などの教育事業を手がけるヒューマンアカデミーが運営する。同社は、「eスポーツは若年層を中心に人気が加速する一方で、職業としての認知度の低さや選手寿命の短さなど、ネガティブなイメージが払しょくされていない。新規成長産業であるeスポーツにおける本格的なプロ人材を育成・輩出し、業界全体の活性化へけん引するためリブランディングを行うことを決めた」という。
ロゴは、チームカラーのブルーとオレンジを用いた三角形で、“クレスト(頂点)”を目指し業界の発展に貢献するというチームのビジョンを表現した。ユニフォームは、フットボールTシャツをベースにデザインし、ブランドカラーを袖に施した。ビームスクリエイティブの松下圭担当は、「国内外のチームをリサーチし、ほかには見られないファッション性を意識した」と説明する。ウェブサイトは「応援したくなるチーム」を念頭に、各選手のポートレートや集合写真を撮り下ろし、ポップな印象に刷新した。11月にはオフィシャルグッズの発売も予定する。「どんなチームを目指しているのかヒアリングを重ね、何をもってかっこいいとするのか共通言語を持つことに時間をかけた。何より選手が自分のチームを誇りに思うことで、お客さまを引き込むきっかけになるはずだ」と松下担当。
ヒューマンアカデミーの今堀健治事業部長は、「リブランディングに際して社内にクリエイティブディレクションできる人材が不足していたため、社員にもファンが多いビームスに声をかけた。お互いのリソースを組み合わせることで、eスポーツ自体の認知を広めることができると思う。その中で、『ヒューマン アカデミー クレスト ゲーミング』は選手の個性を大切にし、若い人たちから憧れられる存在を目指したい」という。同社はリブランディングを経て独自の教育システムで、選手引退後のキャリア形成のサポートや「誰もが安心して目指せる活躍の場」のイメージの訴求に取り組む。