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海外出張からの帰国者&駐在員から知る世界の「今」【アメリカ編】

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 なかなか収束しない新型コロナウイルスはもちろん、ウクライナ情勢に伴う航空機の減便や円安など、海外視察はまだまだハードルが高い。そこで、国内の感染状況も幾らか落ち着いた春以降に海外出張を再開した業界人と、現地駐在員に世界の今を直撃。人々の活気、それを下支えする国の対策、社会課題への向き合い方にも注目したい。今回はアメリカ編。(この記事は「WWDJAPAN」2022年8月22日号からの抜粋です)

フィリップ・テリアン
TFC社長

【訪れた国/都市】アメリカ/ロサンゼルス、サンフランシスコ、ニューヨーク
 コロナ禍は東京と海沿いの街で2拠点生活を送り、5月に2年ぶりに海外に出張した。日本を離れるのは久しぶりだったので、新しい人との出会いや、新しい場所を訪れる非日常にとてもワクワクした。ただ残念ながら、多くの小売店が閉店しているのを見て、すぐに現実に戻った。悲しい中にも、未来への新しい可能性や希望も感じ、さまざまな思いが溢れた。Covid-19は小売りビジネスを新しく形作った。ほかの多くの企業と同様に、私達もeコマース(自社、マッシュホールディングス、そしてセフォラ(SEPHORA)の米国版ECサイト)を通じて売り上げを大幅に伸ばしたが、まだまだ人的交流の需要は高いし、テクノロジーが進化するほど、より人間味が求められると思う。将来、小売業がどのように進化するか楽しみ。(写真は、「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」のロサンゼルス店にオープンしたビューティコーナー)

俣野純也
「キストウキョウ」ディレクター

【訪れた国/都市】アメリカ/ニューヨーク
 コロナ禍で、家族や友人たちと会えなかったことにより、仕事、プライベートともに、今まで以上に人と人との関係性を大事にしていると感じた。2年半ぶりに会えた本国の「キス(KITH)」チームや、ニューヨークの友人がより温かく迎え入れてくれた(写真)。2年半という失った時間を取り戻すかのように、旅行に出かける人が多くなったようにも感じる。

川島幸美
「リン」デザイナー

【訪れた国/都市】アメリカ/ハワイ州
 全体的に観光客は少なく、アジア人はあまり見かけなかった。マスク着用義務も公共機関、病院などを除いてなくなり、解放感を感じた。人気の観光スポット、ハナウマベイ(写真)は、コロナ中の来場者規制で水の透明度が60%改善したらしく、訪れた時はウェブ予約や来場規制を継続していた。ドラッグストアなどでは海洋環境を侵す化学物質の入ってない日焼け止めの取り扱いが以前に比べて増えている印象で、海を守る意識が一層高まっていると感じた。観光やレジャーがいかに自然環境にダメージを与えてきたか・与えているかを知り、ルールを守って、自然と向き合いながら楽しむことが大切だと思う。

東谷泰典
MASH USA ゼネラル マネージャー

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