ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN.com」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。今週は、リアル店舗でデータを蓄積という話。(この記事はWWDジャパン2022年9月5日号からの抜粋です)
【賢者が選んだ注目ニュース】
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体験型ストア「ベータ」がポップアップストアで大阪初進出
今までデータが取りにくかった「店頭」での顧客の動きを可視化し、消費者と、ブランドや製品の「出会い」の場を作る動きが広がっている。
日本にも上陸しているシリコンバレー発の体験型ストア「ベータ」では、美容機器も含め試さないと分かりにくいアイテムが出店されている。そこではAI解析カメラなどのほか、トレーニングを積んだスタッフが常駐し、どんな人が来場し、どんな人が商品の前で立ち止まり、手にしたのか。スタッフによるどんなデモで、ユーザーはどんな反応を示したのか。これまで蓄積してきたデータとの比較など、ブランドが取得することは難しかったデータを可視化してくれ、出店企業はそれをダッシュボードで見ることができる。
2022年夏、大阪では阪急うめだ本店9階でポップアップストアを開催した。「ベータ」は、通常販売はせず体験だけを提供するが、百貨店ならではの試みとして、9階で展示された花王「エスト」の美容機器は、その場で気に入ったら同店の2階で購入可能だった。「ベータ」のビジネスモデルはブランドや製品との出会いの場をつくり、顧客行動を可視化し、ブランドに提供すること。ブランドは、これをもとに次のアクションやマーケティング戦略が構築できる。
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