ファッション

若返りに舵を切った新生「エトロ」 は、安定感のあるデビュー 分かりやすい色柄と装飾はリアルアイテムへの広がりに期待

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 6月に就任したマルコ・デ・ヴィンチェンツォ(Marco De Vincenzo)=クリエイティブ・ディレクターによる「エトロ(ETRO)」が、ミラノ・ファッション・ウイーク期間中に新たな一生の幕開けとなる2023年春夏ウィメンズ・コレクションを発表した。現在、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)系の投資会社であるLキャタルトン(L CATTERTON)傘下の同ブランドはこの数年間、ブランドの現代化や若返りに取り組んできたが、マルコの起用によって、それを一気に加速させる考えだ。

 インビテーションは、人によって色が異なるリレーのバトン。箱には、「ファミリーだからこそ成し得た強力なチームからバトンを受け取り、この素晴らしいブランドを率いて、新たな章をつづることに貢献できるチャンスを得た。このコレクションは、夢をより大きなものにする唯一の要素である、互いへの信頼を称えるものだ」と書かれている。サイケデリックな幾何学模様が敷かれた会場には、これまでウィメンズ・コレクションを手がけてきたヴェロニカ・エトロ(Veronica Etro)をはじめとする創業ファミリーの姿もあり、デビューを見守った。

 今季のテーマは、「エトロピア - 自分らしさを求めて、現実と想像を行き来する旅」。よりシンプルでリアリティーのあるシルエットに、色柄や装飾、アクセサリーでファンタジーの要素を加える提案が中心になる。ファーストルックは、デニムのブラトップにローウエストのワイドジーンズという、今っぽいコーディネート。新たに制作したという鳥や花、りんごのモチーフをジャカードで描いている。その柄について、「ペイズリーやアーカイブではないが、『エトロ』を強くイメージさせるものだ」とマルコ。同じ素材は、ケープやミニスカート、ブーツなどにも落とし込まれた。

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