渋谷ファッションウイーク実行員会は、渋谷・文化村通りを舞台とした路上のファッションショー“渋谷ランウェイ(SHIBUYA RUNWAY)”を16日に開催した。一般公開での実施は3年ぶりだ。周辺の商業施設に入る全16ブランドの2022-23年秋冬コレクションと、文化服装学院の学生による作品29点を披露した。フィナーレには女優ののんがモデルとして登場し、観客から歓声が上がった。
ランウエイは文化村通りを通行止めし、90メートルのレッドカーペッドを敷いた。ショーは2部構成で実施し、第1部“渋谷スタイル”では、109渋谷店や渋谷スクランブルスクエア、渋谷ヒカリエ シンクス(SHINQS)、渋谷マークシティ、西武渋谷店といった9つの商業施設が参加。「アンクルージュ(ANK ROUGE)」「マウジー(MOUSSY)」「ジェイダ(GYDA)」といったウィメンズブランドをはじめ、トゥモローランド(TOMORROWLAND)、ビームス(BEAMS)、タトラス(TATRAS)などのセレクトショップ、「リチャード クイン(RICHARD QUINN)」「アモク(AMOK)」などの国内外のデザイナーズブランドのルックも登場した。
第2部は、ファッションディレクターの山口壮大が主催する、文化服装学院の有志プロジェクト“カルチュラル ラボ(CULTURAL LAB.)”とのコラボだ。“NUDE / BODY”をコンセプトに、年齢や性別、人種、体形によって変化する皮膚に着想した、多種多様なクリエイションを披露した。いびつな球体を組み合わせて皮膚組織を表現したような衣装や、レザーをハンドクラフトして甲冑のように仕上げた作品などが並んだ。女優ののんは、和彫りに着想したグラフィックとボリューミーなフリルが特徴のボディースーツを着用した。
ショー後にのんは、「とても緊張したけど、衣装のおかげで無敵の気分で歩けた。衣装を選ぶために文化服装学院に見学に行ったときは、どの作品も素晴らしくて驚いた」と話した。のんの衣装に選ばれた文化服装学院ファッション工科専門課程アパレルデザイン科3年の赤塩葉月さんは「自分の作った服を素敵な方に着用いただけてとても光栄。シューズやメイクなどものんさんと相談しながら決めた。のんさんなしでは実現しなかった」と語った。山口ファッションディレクターは「学生は本当によく頑張った。このショーを見て少しでも興味を持った人は、気軽に声をかけてほしい。それが、学生の今後の活動や、ビジネスにつながっていくから」とコメントした。ショーの様子は20日からイベント公式サイトで公開するほか、周辺商業施設のデジタルサイネージでも放映する。