H&Mヘネス・アンド・マウリッツ(H&M HENNES & MAURITZ)は11月30日、従業員をおよそ1500人削減すると発表した。同社は9月に年間20億スウェーデンクローナ(約260億円)規模のコスト削減・合理化計画を打ち出しており、今回の人員削減もその一環。リストラ関連費用として、2022年9〜11月期(第4四半期)に約8億スウェーデンクローナ(約104億円)を計上する。
同社の21年12月~22年5月期決算は、売上高が前年同期比19.7%増の1036億7000万スウェーデンクローナ(約1兆3477億円)、営業利益は約2倍(同99.9%増)の54億4600万スウェーデンクローナ(約707億円)、純利益は2倍以上(同129.7%増)の38億9900万スウェーデンクローナ(約506億円)と増収増益だった。しかし、6~8月期は売上高が同3.3%増(現地通貨ベースでは同4%減)の574億5000万スウェーデンクローナ(約7468億円)、営業利益は同85.6%減の9億200万スウェーデンクローナ(約117億円)、純利益は同88.6%減の5億3100万スウェーデンクローナ(約69億円)と苦戦。その主な要因として、7月にロシア市場から撤退したことや、原料や輸送費の上昇、物価高の影響による消費意欲の減退などを挙げている。
ヘレナ・ヘルマーソン(Helena Helmersson)最高経営責任者は、「コスト削減・合理化計画には組織の見直しが含まれており、従業員がその影響を受けることは重々承知している。彼らが次のステップに進むために必要な支援をする」と述べた。