素材大手の小松マテーレは新タイプの「形状記憶素材」を開発した。特殊なポリエステル・ナイロン繊維を高密度で織り上げる「形状記憶素材」は独特のタッチや風合いが特徴で、同社は「テクノビンテージ」というシリーズ名で展開していた。新タイプはポリエステルを100%使うことで、これまでは難しかった撥水や吸水速乾、防汚などの機能加工を付与しやすくなるという。新タイプは「テクノビンテージ KK」という名称で、2023年1月から国内の服地卸やアパレル向けに販売する。テキスタイルは12月15日まで東京・原宿のウィズ原宿ホールで開催中の展示会「小松マテーレ東京総合展〜鰤起し〜」で展示している。販売計画は初年度が1億円(10万m)、3年後に5億円(25万m)を計画する。
総合展ではほかに、高強度ナイロン「コーデュラ」を使った同社独自の超圧縮テキスタイル「コンブ(KONBU)」や、ラミネート加工するポリウレタンフィルムに銅を練り込むことで、経年変化やユーズド感を楽しめるスポーツ素材という新感覚の「ブロンズ(BronSe)」などの新素材を展示している。