ユナイテッドアローズが2023年春夏シーズンの展示会を行った。メンズのテーマは“リフレッシュスタンダード”。 王道のアメカジスタイルをベースに、爽やかな色と柄を合わせてクリーンな印象に仕上げる。例えば、デニムジャケットにブルーのストライプシャツを忍ばせたり、カーキのカジュアルなボタンダウンシャツに淡いグリーンのパイルカーディガンを合わせたり、といった具合だ。プレス担当者は、「昨シーズンはカラーニットをはじめ、着ることで気分が上がるようなアイテムが好調だった。それらを王道のアメカジに掛け合わせることで、定番をアップデートさせるスタイルを目指した」と話す。
一押しのデニムのセットアップは、岡山を拠点とする「コールマイン(COALMINE)」に別注したもの。職人技によるリアルな色落ちが楽しめるブルーと、ノンウオッシュの2色をそろえる。近年のトレンドであるレトロアウトドアのムードも継続し、「エル・エル・ビーン(L.L.BEAN)」の日本オリジナル企画のアノラックジャケットなども用意する。
コロナによる行動制限が緩和され、通勤を再開する企業が目立つことから、スーツにも力を入れる。国産生地のジャケット(3万7400円税込、以下同)やパンツ(1万2100円)などを企画した。「スーツの売り上げは一時ガクンと下がり、カジュアルにニーズが集中した。しかし外出機会が増え、オフィスはもちろん、日常でもジャケットを羽織る人が少しずつに増えている。見た目に対して値頃感のある価格も強みだ」とプレス担当者は語る。
4シーズン目となるゴルフレーベル「ユナイテッドアローズ ゴルフ(UNITED ARROWS GOLF)は、日常でも着られるデザインを追求した。ロゴは控えめにし、グラフィックも極力使わず、グレーやネイビー、パステルなどの色をベースにした。ファンゴルファーとシリアスゴルファーを区別したのも特徴で、シリアスゴルファー向けのアイテムは筆記体風のロゴが目印。4方向に伸びる素材を使って無駄のないジャストサイズでブルゾンやパンツ、ポロシャツなどを企画した。一方ファンゴルファーに向けては、ゆとりのあるサイジングで日常での使いやすさを重視したプルオーバートップスやショーツなどをそろえた。
ゴルフラインは現在、六本木や丸の内など計8店舗で扱っており、顧客の認知度も徐々に高まっているという。早稲田貴也ブランドビジネス本部GOLF事業推進室室長は、「ゴルフをやりたいけど、何を着ればいいか分からない人は意外と多い。既存ゴルファーはもちろん、新規のプレーヤーにも手に取ってもらいたい」と話す。