はるくん プロフィール
1995年9月13日生まれ、北海道出身。2人組ユーチューバー、北の打ち師達のメンバー。2010年にユーチューブで活動を開始した。「君の名は。」などの楽曲でパフォーマンスする“ヲタ芸”動画や、さまざまな“しばり”を設けた24時間・1週間生活企画が人気だ。現在のチャンネル登録者数は117万人。20年に、フジテレビアナウンサー(当時)の久代萌美と結婚した PHOTO:KAZUSHI TOYOTA
117万フォロワーを持つユーチューバー「北の打ち師達」の“はるくん”が、2021年に個人チャンネル「ハルキの古着」をスタートした。22年12月には、東京ビッグサイトで行われた国内最大級の古着イベント「フルギフェス」にも参加。23年も盛り上がりが継続するであろう“古着”をけん引する若き旗手に話を聞いた。
北海道での小学生時代、父の影響でビンテージに目覚める
WWD:2021年に個人チャンネル「ハルキの古着」をスタートし、現在の登録者数は3.3万人だ。古着との出合いを教えてほしい。
はるくん:父がビンテージジーンズ好きで、小学生のころから“ダメージ=味であり、ただの汚れではないこと”や、“501”“赤ミミ”といったワードを聞かされていました。また、東京に一緒に買い物に来ることもあって、裏原宿にあった「ノーウェア」(NIGO®と高橋盾「アンダーカバー(UNDERCOVER)」デザイナーが1993年に開店)で買ってもらった“エイプヘッド”のキーホルダーをニンテンドーDSに付けていました。
WWD:自分で買った初めての古着は?
はるくん:中3か高1のとき、セカンドストリートで購入した「リーバイス(LEVI’S)」の“501”です。父から、「とにかく“501”はすごい!」と聞かされていたので(笑)。小遣いで買ったので1000円くらいだったと思います。古着について“予習”してから買うようになるのは、大学入学で上京してからですね。
WWD:好きなブランドは?
はるくん:古着の場合、ブランドは関係なくて、デザイン優先で決めています。僕は古着好きの前に、服が好きなので、ゴリゴリのアメカジルックというより、いわゆる古着ミックスな着こなしが多いです。古着を使ったコーディネートを楽しみたいというか。
WWD:古着以外も着る?
はるくん:はい。「アンユーズド(UNUSED)」や「エムエーエスユー(M A S U)」「ダブレット(DOUBLET)」が好きです。
WWD:よく行くショップは?
はるくん:中目黒の「ロク」にお邪魔することが多いです。“本人期”の「メゾン マルタン マルジェラ(MAISON MARTIN MARGIELA)」があったり、新品があったり、自由なセレクトに共感しています。最近、モックネックのニットを買いました。90年代くらいのもので、ハードめなダメージが特徴です。価格は1万7000円くらいでした。下北沢の「ベルベット」にもよく行きます。こちらは“トゥルービンテージ”中心の品ぞろえで、ほかで見たことがないものが多いです。僕は60年代のつなぎを3万5000円ほどで購入しました。
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WWD:妻である久代萌美アナウンサーは古着に理解がある?
はるくん:「いつも誰かのお下がりを預かって(着て)“お人好し”ね」って、よく言われます(笑)。でも、それって今風に言えばサステナブルでしょうし、“好き”を継承していく=好きがつながるのって、すてきですよね。
WWD:久代アナウンサーも古着を着る?
はるくん:僕の影響で着るようになりました(笑)。一緒に、古着店に買い物に行くこともあります。僕はユーチューブを通じて古着の魅力を伝えようとしていて、一番身近な人に影響を与えられているのはうれしいですね。
「ユーチューブを通じて、視聴者と古着の架け橋になりたくて」
WWD:ファッションのこだわりについて聞きたい。
はるくん:僕はマニアではないので、年代とかどこの工場で作られたとかにはこだわらないです。むしろ古着チャンネルを始めて、いっそうコーディネートを意識するようになりました。ありがたいことに、「ハルキの古着」を通じて古着と初めて接する視聴者も多く、彼らの多くは古着の着こなしに不慣れです。だから少しでも彼らの学び、古着への架け橋になれればと考えています。僕は古着を知って人生が楽しくなったので、それをぜひ視聴者にも感じてほしいです。
WWD:今年12月、東京ビッグサイトで行われた国内最大級の古着イベント「フルギフェス」に出店した。
はるくん:僕にとって初めてのリアル販売イベントで、大学生のころから買いためた私物を出品しました。僕のことを知らない人も含めて、想像以上の古着ファンが来店してくれて、1日限りのイベントでしたが、持参した150点を完売しました。僕にはいつか古着店をオープンしたいという夢があるんですが、その思いがより強くなりました!
WWD:来店者の顔ぶれは?
はるくん:男性が多かったですね。実は、「ハルキの古着」の視聴者も95%が男性なんです。ただ、世代は幅広かったです。僕(27歳)より下の世代から40〜50代まで。こんなふうに年齢を問わない点も、古着の魅力だと思います。
WWD:2023年もリアルイベント開催の予定はある?
はるくん:古着店でポップアップなんかできたらいいですね。ほかの古着系ユーチューバーとレンタルスペースを借りて実施してもいいでしょうし。ただ、具体はまだありません。まずは年末年始用に動画を編集しなくては、で……。
WWD:ファッションにおいて参考にしているものはある?
はるくん:自分の発想にない着こなしを見られるので、スタイリストさんのインスタグラムは参考にしています。よく見るのは山田陵太さん、TEPPEI(テッペイ)さん、高橋ラムダさんです。
WWD:ひと月のファッション費はどれくらい?
はるくん:15万〜20万円ほどです。「ハルキの古着」を始めてから、今まで着なかったジャンルの服も“動画用に買ってみよう”となって増加傾向です(笑)。
WWD:現在、注目している古着は?
はるくん:トラックジャケットにはまっていて、1970年代の“ゴツナイキ”を探しています。
WWD:2022年、最も買って良かった古着は?
はるくん:高円寺の「セブンデイズ」で買った1950年代のスカジャンです。10万円弱でした。身長180cmと体の大きな僕に合うスカジャンってあんまりなくて、かつオレンジの発色にほれました!
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