「WWDJAPAN」は、11のトピックスから2023年を大胆予測する。トピックスは、デザイナーの就任・退任劇、国内トレンド、国内アパレル、海外ニュース、次世代富裕層、メタバース、スポーツ、サステナビリティ、Z世代、ビューティ業界のM&A、そしてヘアカラー。次世代富裕層以降のキーワードは、いずれも22年までに急速に広がり、ビジネスを語る上で欠かせないトピックスとなった(この記事は「WWDJAPAN」2023年1月2&9日合併号の抜粋です)。
ソーン・マヤ編集部記者(以下、ソーン):2022年を通して感じたのは、ファッション企業やブランドはZ世代のことをこんなに知りたがっているんだ!ということ。何に興味があって、どんなものを買うのか、という質問を受けることが本当に多かった。「Z世代」に対していわば“新人類”的印象を上の世代は持っている気がする。だからこそ何を考えているのかを知ろうとして、これまでの“常識”は通用しないと感じて、注目が集まっているんじゃないかな。
横山泰明編集部記者(以下、横山):なるほどね。何でもかんでも「世代でくくる」っていうのは難しいけど、僕らの年代からすると、「Z世代」って「小さなころからスマホが当たり前のツール」っていうのは大きいと思う。スマホの有無が、コミュニケーション全般に与えた影響はやっぱり大きいので。Z世代の特徴は何だと思う?
ソーン:SNSで目にする“Z世代像”と日本の実際の若い子たちにはギャップがあるなと少なからず思う。いわゆる、政治参加に意欲的でサステナビリティへの意識が高い、みたいなZ世代像は欧米の感覚に近い気がする。ただ、数は少なくても、そういった人が日本でも若い層や学生に増えているのは世代特徴として明らか。
横山:社会参加やサステナビリティを重視する、みたいな言説って、そもそもなんでなんだっけ?
ソーン:最初に盛り上がった米国では、Z世代というワードが同年代の政治的連帯のために使われたから、その印象が真っ先に浮かぶのだと思う。
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