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コロナ禍の学生生活を経てアパレル企業やデベロッパーに巣立つが大学生が「EverWonderな働き方」を語る

 人々の心に火を灯す機会を提供することを目的に、クリエイティブディレクターにGReeeeNのHIDEを迎えた一般財団法人渡辺記念育成財団は、EverWonderプロジェクトを発足した。構想中のプロジェクトは、同財団が次世代の芸能プロデューサーを支援する「みらい塾」の奨励生が企画進行している。今回は、第5期奨励生の百田優(法政大学 経済学部 国際経済学科)が同じ大学に通う友人と「コロナ禍の学生生活を経て社会に出る就活生たちが理想とする働き方」をディスカッションした。

百田優・法政大学 経済学部 国際経済学科4年 (以下、百田):本来であればさまざまな人と出会い、多様な価値観に触れながら成長できた大学生活がコロナ禍で多くの制約を受けてしまいました。もうすぐ社会人になるけれど、正直に言うと精神的には高校生のときからあまり変化していない実感があり、このまま社会に出ることがとても不安です。

田中航・法政大学 経済学部 経済学科4年 (以下、田中):自分の将来設計をする上でお金の流れを学ぶことは必要不可欠だと思い経済学部に進学したのですが、授業や就職活動を通して単にお金を稼ぐためではなく、やりがいや楽しさを感じながら仕事をすることが大事だと思うようになりました。私は、幼少期から好きだったショッピングモールに携わる商業デベロッパーという仕事に就く予定です。

小磯啓ニ・法政大学 経済学部 国際経済学科4年 (以下、小磯):私はアパレル業界に進む予定です。アパレル業界で働いている従兄弟の影響で洋服が大好きになり、魅力を感じるようになりました。スーツを着なくてよい職場というのも魅力的です。

百田:スーツを着る職場が嫌なのはなぜですか?大卒という資格を生かすためには、スーツを着るような有名企業に就職することがある種の最適解のようにも思えるのですが。

小磯:社会をあまり知らないという側面はありますが、スーツを着る職場というのは、昔ながらの慣習やルールに縛られている印象が強いです。従兄弟は毎日好きな服を着て出社し、休みも柔軟に取っています。自分らしく自由なライフスタイルが、自分には合っていると思います。

田中:仕事にやりがいや楽しさが感じられるのは大事ですが、自由なライフスタイルや充実したプライベートも大事ですね。私は音楽フェスに行くのが趣味なので、最低限稼げて好きなタイミングで休みを取れるのが理想です。逆に、大きなプロジェクトを任されるなどで仕事三昧になることは望んでいません。

百田:僕も小磯くんと同じで、好きなことを仕事にしたいと思っています。やはり仕事で結果を出すためには、没頭できることが大事なので。親が仕事の愚痴を度々言っていたり、公務員の兄たちが退屈そうにしているのを見てきたりしたのも大きいです。

小磯:いわゆるレールの上を歩いているような人生は嫌ですね。大学までは、親の意見を聞いて進路を決めてきましたが、就職活動で価値観が変わり、自分らしく働ける職場を選択しました。両親は有名企業への就職を望んでいたのですが。好きなことを仕事にして、自分らしく働けることが大事だと思います。

田中:好きなことを仕事にできるのは魅力的だけれど、一方で結果が伴わないと嫌いになってしまいそうです。僕はギターをやっているけれど、絶対に仕事にはしたくないと思っています。そういう怖さはありませんか?

小磯:たしかにその怖さはありますね。それでも仕事と趣味を割り切って働くことが難しい性格なので、怖くても好きなことを仕事にせざるを得ないなと。仮に結果が伴わなかったとしても、おそらく後悔しないと思います。

田中:正直、お金に困らない環境で育ったので、貪欲に稼いで良い家や車を買いたいみたいな夢はありません。それよりも、これからの長い人生の大半を仕事に費やすことになるだろうから、最低限稼ぎながら自分らしく働ければと思います。

小磯:自分も特に夢はなく、ある程度の暮らしができれば満足です。私たちの周りで「お金持ちになりたい」とか「有名になりたい」という野心がある人はあまり聞かないですね。強いて言えば、百田くらいかな(笑)。

百田:僕は、仕事で結果を出してモテたいです(笑)。好きなことを仕事にできれば、その目標に近づくと思っています。もっとも、その好きなことを見つけるのが難しいのですが。

田中:良くも悪くもコロナ禍で、計画を立てて自律できる人とそうでない人との差が浮き彫りになってしまったと思います。例えば、オンライン授業はいつでも受けられるけれど、なかなか受けずに怠けてしまう人をよく見かけます。もちろん、自分も含めてですが。明確な目標を持ち、それを達成するために計画を立てながら、常にモチベーションを保ち続けていくことが大事だと思います。

小磯:一度これだと決めたことに対して没頭できることが大事だと思います。もっとも、もしそれが失敗したらという怖さはあるので、リスクとどう向き合っていくのかは重要な課題です。今まで心に火が灯ったことがあまりないので、アパレル業界の仕事に没頭し、心に火が灯ればと思います。

百田:失敗したときの怖さはありますが、僕は仮に失敗したとしても、希望が残っていればどうにかなると思えます。僕も含めて、先行きの見えない将来への不安や失敗する怖さを抱えている人たちに希望と思えるような体験を、みらい塾の課題を通して実現したいと思います。一つには、文化祭や街のお祭りのように、仕事ではないけれど同じ目的を持った人たちと一緒にオフラインで作業ができるような場所かなと思います。

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