「WWDJAPAN」は、11のトピックスから2023年を大胆予測する。トピックスは、デザイナーの就任・退任劇、国内トレンド、国内アパレル、海外ニュース、次世代富裕層、メタバース、スポーツ、サステナビリティ、Z世代、ビューティ業界のM&A、そしてヘアカラー。次世代富裕層以降のキーワードは、いずれも22年までに急速に広がり、ビジネスを語る上で欠かせないトピックスとなった(この記事は「WWDJAPAN」2023年1月2&9日合併号の抜粋に加筆しています)。
美濃島匡・編集部記者(以下、美濃島):スポーツ市場はコロナからの回復が目立った。主要企業の決算(2022年1〜9月期、同4〜9月期)は軒並み好調で、コロナ前を上回り過去最高の売り上げや利益を達成するところもあった。
大塚千践・副編集長(以下、大塚):健康意識の高まりが追い風となり、さまざまなカテゴリーで新規ユーザーが増えている。特に好調なのはランニングだ。
美濃島:ランニングは1人で楽しめて場所を選ばない手軽さから、多くのユーザーを獲得している。国内最大手のアシックスは高機能のランニングシューズが国内外で売れており、通期の営業利益が過去最高の見通しだ。21年に廣田康人社長の直轄プロジェクトで開発したエリートランナー向けシューズ“メタスピード”が国内外のランナーに支持され、ランニング市場拡大の起爆剤となっている。
大塚:ランニング市場は、カーボンプレート入りの“厚底シューズ”の登場以来「ナイキ」の独走が続いていたが、「アシックス」をはじめとする“第二集団”がようやく追い上げてきた印象だ。実際、町や公園をランニングをすると「アディダス」「ニューバランス」など着用ブランドが分散しつつあり、「オン」「ホカ」などの新鋭も目立つ。
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