「オールバーズ(ALLBIRDS)」は2月8日、100%植物由来の代替えレザー「ミラム(MIRUM)」を使用した新作スニーカー“プラントペーサー”(税込1万8500円)を発売した。自然に着想を得た曲線をデザインの随所に取り入れ、クリーンな印象に仕上げた。ホワイトとブラック、ライトグリーンの3色で、サイズは22〜32cm。原宿店と丸の内店、大阪店、公式オンラインストアで取り扱う。
アッパーに使用した代替えレザー「ミラム」は、米イリノイ州を拠点とする素材のスタートアップ企業ナチュラル・ファイバー・ウェールディング(NATURAL FIBER WELDING、以下NFW)と共同で開発したもの。原料は米の籾殻や柑橘類などの農業副産物、天然ゴム、植物オイルなどの天然素材だ。同社の調べでは、牛革や合成プラスチックレザーよりも製造にかかる温室効果ガス排出量を大幅に削減できるという。ライニングには、通気性に優れ、柔らかな履き心地を叶えるユーカリの木を原料とするテンセルリヨセルを採用した。ミッドソールやアウトソールにも天然由来の素材を用いた。製品のライフライクル全体での温室効果ガスの排出量を示すカーボンフットプリントは、8.24kg CO2eだった。
同社は代表作であるメリノウールを用いた“ウールランナー”を筆頭に、天然素材を活用した商品を強みとしてきた。レザータッチの商品が発売されるのは今回が初めて。「ミラム」の開発を機に、商品カテゴリーをさらに充実させていく。
ティム・ブラウン(Tim Brown)=オールバーズ共同CEOは「ファッション企業はあまりにも⻑い間、環境よりも既成のやり方やコストを優先し、石油からできた合成繊維や持続不可能なレザーに頼ってきた。私たちは、このような状況に終止符を打ちたいと考え、“プラントペーサー”の開発に至った」とコメントした。