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「ブルガリ」の元幹部がインサイダー取引で有罪判決 親会社LVMH株を売却

 フランスの通信社AFPは、ブルガリ(BVLGARI)元幹部のニコラ・ブルガリ(Nicola Bulgari)氏とその資産管理会社タラ(TARA)がインサイダー取引で有罪判決を受けたと報じた。ブルガリ氏には120万ユーロ(約1億7160万円)、タラ社には550万ユーロ(約7億8650万円)の罰金刑に加え、ブルガリ氏には9カ月の執行猶予付き実刑判決が下されたという。ブルガリ氏からもタラ社からも期日までにコメントは得られなかった。

 LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)は、2011年にブルガリの過半数株式を総額60億ドル(約8040億円)以上で取得している。報道によると、LVMHの株式を16年7月6日から18日までにブルガリ氏が2万株、タラ社が8万2600株を購入。LVMHが増収など株価上昇が見込まれる内容の上半期決算を発表した翌日の7月27日に売却し、ブルガリ氏は29万2400ユーロ(約4181万円)、タラ社が140万ユーロ(約2億円)の利益を得たとして告発された。

 17年にフランスの金融市場庁がこの取引を発見し、調査を開始。これが19年のフランス検察庁による予備調査につながった。担当検事は、捜査の結果、取引のきっかけとなった情報源を特定することはできなかったが、ブルガリ氏から「説得力のある説明がない」ことと「タイムリーかつ不自然な」行為がインサイダー取引容疑を裏付けたと話す。

 21年12月の証人尋問の際にはブルガリ氏は容疑を否定したものの、その後「事実を認めるときが来た」と話し、「自分がやったことを認め、申し訳ないと思っている」と述べたという。

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