イタリアの「ランボルギーニ(LAMBORGHINI)」を扱うアウトモビリ・ランボルギーニ・ジャパンは、創立60周年を記念した一夜限りのイベント「チェイシング・ザ・フューチャー(Chasing the Future)」を東京・原宿のバツアートギャラリー(BA-TSU ART GALLERY)で開催した。
同イベントは、世界全53カ国にある180のディーラーを通じて国際的に有名なアーティストとコラボレーションする横断的なイベントで、日本では造形作家・池内啓人を招へい。スーパーカー“ウラカンSTO(Huracan STO)”に池内らしい装飾を施した、世界に1台だけのワンオフモデル“ウラカンSTO タイムチェイサー_111100”と、肉体では体験できないタイムマシーンを自動車パーツやPC機材で表現する“タイムギャザー”を制作した。
ダビデ・スフレコラ(Davide Sfrecola)=アウトモビリ・ランボルギーニ・ジャパン代表は、池内とのコラボについて「日本を拠点に、日本らしいアーティストとのコラボを画策していた中で、池内氏のテクノロジーやイノベーションに対する考え方、未来を見据えて現状を打破しようとする姿勢などがわれわれとマッチしていると共感し、依頼した」と説明する。
また、ステファン・ヴィンケルマン(Stephan Winkelmann)=ランボルギーニ会長兼CEOは「“ウラカンSTO”がファン・トゥ・ドライブの頂点に君臨するモデルだからこそ、今回はベースに採用した。そもそも『ランボルギーニ』の車は、安全面などの制約が多い中でもデザインが完成された美しいもの。そこに、自由度の高いデザインを得意とするアーティストが手を加えることは非常に難しい。しかし“ウラカンSTO タイムチェイサー_111100”は、『ランボルギーニ』のデザイナーが作り上げたデザインを壊すことなく、リスペクトを交えながら池内氏が見た“ウラカンSTO”を表現できていると思う」と語った。
池内は1990年生まれ、東京出身。アニメや映画のイメージを軸に、既製品のプラモデルや工業製品のパーツを組み合わたヘッドセットやマスクで知られる気鋭作家だ。2014年に第17回「文化庁メディア芸術祭」エンターテインメント部門優秀賞を受賞したほか、韓国発のアイウエアブランド「ジェントルモンスター(GENTLE MONSTER)」のアートプロジェクトや、ラッパーKOHHのミュージックビデオ、エイサップ・ロッキー(A$AP Rocky)のポップアップにも作品を提供。「バレンシアガ(BALENCIAGA)」の22年春コレクションのキャンペーンでは、池内の作品がルックのビジュアルに多数登場した。