REPORT
フレッシュなライブ感とレイヤードで魅せる90’sスクール
「オニツカタイガー(ONITSUKA TIGER)」とイタリア人デザイナーのアンドレア・ポンピリオがタッグを組む「オニツカタイガー × アンドレア・ポンピリオ(ONITSUKA TIGER x ANDREA POMPILIO)」が、16-17年秋冬のランウエイショーを開催した。ドラマーの平陸(たいらりく)による迫力あるドラムの生演奏からスタートしたコレクションのテーマは“UNEXPECTED(予期せぬ出会い)”。スポーツや機能性を前面に出すこれまでのムードとは異なり、今シーズンは90年代のグランジ、スクールテイストなどのカルチャーを強く打ち出した若々しいスタイルが印象的だった。
足元まで届きそうなボーダーのロングマフラーや、全身を異なるチェック柄でレイヤードしたスタイルは、1990年代のニューヨークやイングランドのスタイルがベース。クラシカルなシルエットのコートやジャケットに、ファスナーや大きめのポケットといった機能的なディテールを加え、スポーティーなキルティングジャケットにフェイクレザーを組み合わせるなど、相反する要素を組み合わせることで今シーズンのテーマを表現した。ブランドロゴ入りのスケートボードを片手に、ニットキャップと大きめのメガネを合わせたスクールボーイ&スクールガール風のルックをはじめ、ビニールの光沢が存在感のあるバッグ、スキーグローブやニーハイの超ロングスニーカーなど、小物でアクティブなアクセントをプラスする。
フィナーレでは総勢31人のモデルが一斉に登場。80年代のディスコ・クラブ全盛期から、人々の興味がコンサートなどの“生の音”へとシフトしていった90年代のライブ感を再現した、エネルギッシュなコレクションだった。