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初のインスタレーションで山形の技術を発信
「東京ファッションアワード」受賞ブランドの中で唯一、山形の米富繊維が手掛けるファクトリーブランドとしてコレクションを発表した。渋谷ヒカリエのホールBで行ったインスタレーションでは、空間を美術館のように見立て、工場の写真や映像、過去のコレクション、ボタンや素材などのパーツを展示した。
インスタレーションには、3人のモデルが登場し2016-17年秋冬の最新コレクションを着用。カラフルでバリエーション豊富な糸から、すべてオリジナルの織物のように見えるニット「交編」の技術を使った生地“ニットツイード”を使用したジャケットのセットアップやネイティブアメリカン柄のニットコートなど、自社工場だからこそできる素材開発を強みに、精度の高いアイテムが登場した。米富繊維の社長でもある、「コーヘン」の大江健デザイナーは、「日本では、海外のファクトリーブランドは人気だが、日本のファクトリーブランドはあまり知られていない。山形のモノ作りの現場から“新しさ”を発信していきたい」と語る。
すでに国内60社、海外15社ほどの卸先があるが、同アワードを機にさらに国内外でブランドの知名度を上げ、ビジネスにもつなげていく。