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「アンプリチュード」「イトリン」ブランド終了 特別損失約8億円

 ポーラ・オルビスホールディングス(HD)は3月6日、グループ傘下のACROが展開する「アンプリチュード(AMPLITUDE)」と「イトリン(ITRIM)」を2023年中を目処に終了すると発表した。順次、店舗の退店やECサイトでの販売を終了する予定。ブランドの終了に伴う23年12月期連結業績への影響については、特別損失約8億円の発生を見込む。

 「アンプリチュード」と「イトリン」は、総合メンズブランド「ファイブイズム バイ スリー(FIVEISM × THREE)」とともに、ACROが創業10周年を迎えた18年の9月にブランドを開始。ポーラ・オルビスHDのビューティケア事業育成ブランドとして、国内の百貨店を中心に事業を展開していた。これまで成長に向けた施策を実施してきたが、業績は計画を下回っており、今後の事業継続に利点を見出すことは困難だと判断。同HDが創業100周年を控える29年を見据えたビジョンに向けて、推し進めていた化粧品事業部のブランドポートフォリオの改革の一環として、今回のブランド終了に至った。

 「アンプリチュード」は、RUMIKOクリエイティブディレクターが手がける大人女性をターゲットにしたラグジュアリーメイクブランドとして誕生。女性たちに向けて“第2章”の始まりにふさわしい、大人の女性に自信を与えるブランドとしてベースメイクやカラーメイクを展開してきた。

 「イトリン」は、日本古来の植物を採用し、肌だけでなく、感情をも潤す“真正の美”を目指すプレミアムオーガニックスキンケアブランドとして誕生した。石橋寧ACROファウンダー&ブランドアドバイザーがブランドプロデューサーを務め「植物は化学に勝てるかを念頭に置き開発した」。現在、4ラインのスキンケアを展開する。

 ACROは21年8月、同社が運営する「THREE」と「アンプリチュード」の公式オンラインショップで第三者による不正アクセスを受け、顧客情報は合計約10万件が流出。再発防止策の一環として、当該公式オンラインショップで使用していたサーバやシステムを全て破棄し、ECサイトを停止していた(22年4月下旬から再開)。22年12月期連結決算のACROの売上高は前期比13.4%減の73億円だった。

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