アートパフューマリーの国際展示会「エクサンス(ESXENCE)2023」が3月30日~4月2日に、イタリア・ミラノのミラノコンベンションセンターで開催される。
アートパフューマリーとは、インディペンデントなブランドが、アートのようなメッセージ性と独自の調香で作り出すハイグレードな香水のジャンルで、日本でも注目を集めている。2009年にスタートした同展には、そうした新進気鋭のブランドが一堂に集結。各ブースでは、個性豊かな香りがアートのように並ぶ。
今年はテーマに「中国に重点を置いたアジアの国々へのアートパフューマリーの普及」「香水の創造性とダイバーシティ&インクルージョン」「人工知能」「サステナビリティ」「嗅覚教育」「日々の暮らしの中で香りが持つ力」「最も洗練された原材料を見つけ出す嗅覚体験」などを掲げて、日々変化を遂げるニッチなパフューマリーの世界を披露する。
期間中は、同展の専門委員により厳選された約30カ国280超のブランドが出展。イタリアやフランス、スペイン、ギリシャなどの欧州各国やアラブ首長国連邦(UAE)、日本、香港などに加えて、新たにシンガポールやウクライナ、ルーマニア、クロアチア、インドのブランドが参加する。
世界のビューティ市場におけるアートパフューマリーのシェアは、いまだ2%未満にとどまっているが、中でも香りの持続力が高いアルコールパフュームのシェアは着実に伸びている。イタリアは、アートパフューマリーの先進国として、同分野の売上高が3億1000万ユーロ(約436億円)を超えたと推定。この数字は、イタリア国内のビューティ市場の総売り上げの2.7%、同香水分野の総売り上げの14.2%に相当。さらに香り製品全体では30%を超えるシェアを誇り、年々需要が高まっている。