「WWDJAPAN」のソーシャルエディターは毎日、TwitterやFacebook、Instagram、そしてTikTokをパトロールして、バズった投稿や炎上、注目のトレンドをキャッチしている。この連載では、ソーシャルエディターが気になるSNSトレンドを投げかけ、業界をパトロールする記者とディスカッション。業界を動かす“かもしれない”SNSトレンドの影響力や、投稿がバズったり炎上してしまったりに至った背景を探る。今、SNSでは何が起こっているのか?そして、どう向き合うべきなのか?日々のコミュニケーションのヒントにしたい。今回は、「プーマ(PUMA)」とオンラインRPG「ファイナルファンタジーXIV(FINAL FANTASY XIV以下、FF14)」のコラボレーションの話からスタート。
ソーシャルエディター津田:先日、「プーマ」がオンラインRPG「FF14」とコラボレーションしたコレクションを発売しました。今回のコラボは、「FF14」の10周年を記念して実現したもので、ゲームのテーマでもある“光と闇の二元性”をモチーフとしたアイテムをラインアップ。Twitterでも"PUMA"や"アリゼー(FF14に登場するキャラクターの名前)"などのワードがトレンド入りし、SNSでも大きく話題になっていました。話題になった理由は、人気ゲームとのコラボだけではありません。アクセスの集中により「プーマ」の公式オンラインストアがダウンし、お目当ての商品を購入できないユーザーが続出したためです。でも、これは珍しい話ではないらしく、「FF14」とコラボする企業やブランドでは毎度のことだそう。SNS上では、「サーバーを強化してくれ!」との嘆嗟の声が噴出しました。
ちなみに、「FF14」をプレイしているプレイヤーを、ゲームに登場するユーザー「光の戦士」の略で、"ヒカセン"と呼ぶそうです。今後、「FF14」とコラボする企業は"ヒカセン"対策に、オンラインサイトのサーバーを強化したり、在庫を多く積んだりする必要がありそうです。
記者村上:ゲームの人気って、ファッションやビューティ業界の想定以上という場合が多いですよね。特に最近はコミュニティーが細分化しているし、隣であっても異なるコミュニティーの全容を理解するのが難しくなっているので、「プーマ」もニーズの総量把握が難しかったのでしょう。1つ間違いないのは、45歳の私も「スプラトゥーン3」の対戦で「ウゲッ!」って言ってるように、ゲームを楽しんでいるユーザーの総人口は、膨らむ一方。家電量販店に行くたび、ゲーミングチェアのスペースが広がっているのに驚きます。先日ヨーロッパに出張しましたが、ヨーロッパの家電量販店でかつてはケリング(KERING)グループだった「フナック(FNAC)」でも、ゲーミングチェアがたくさん並んでいました。正直、自分たちが考えるニーズの倍くらいの実需が存在すると考えた方が良いのかもしれません。
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