日本テレビホールディングス(HD)はこのほど、フラッシュセールサイト「ギルト(GILT)」「グラッド(GLADD)」を運営するラヴェルヴィー(la belle vie)を完全子会社化した。日テレは創業者やファンドが持つ全株式を買い取り100%子会社化するとともに、創業者で代表取締役のアラン・スラス氏に代わり、社長に於保浩之・日本テレビ放送網取締役常務執行役員が就任する。買収金額は非公表。日本テレビHDは2012年以降、積極的なM&Aを行っており、フィットネス大手の「ティップネス」やイベント施工大手のムラヤマ、19年にはストリートスナップ「ドロップトーキョー」を運営するウィークデーなどを傘下に収めている。日本テレビHDは550万人の会員を持ち、テレビ通販との親和性も高いラベルヴィーを取得し、ファッション物販を本格的に強化する。ラベルヴィーの共同CEOとして創業期から「GLADD」「GILT」の運営に携わってきたしてきた香取純一氏と渡邊サブリナ氏は取締役副社長執行役員として引き続き陣頭指揮をとる。
ラヴェルヴィーの22年12月期の業績は、売上高が157億円、営業利益2億8200万円、純利益が4億1200万円。傘下の「ギルト」は有力ブランドの在庫をECで販売するフラッシュセールの先駆けとも言える存在で、同業の「グラッド(旧グラムール セールス)」と18年に統合。両サイトをあわせた会員数は500万人で、ラグジュアリーブランドやアパレルに加え、インテリア、食品、日用雑貨など幅広いカテゴリーを扱い、短期間で集客と販売を行う高いノウハウを持つ。
日本テレビHDは、ラベルヴィーの持つ商品調達や在庫連携システム、デジタルマーケティング、物流機能を、自社のテレビ通販分野と融合し、物販分野の強化を目指す。