3年目を迎えるサステナブルビューティ特集は、Z世代が興味関心を抱く化粧品業界のサステナビリティの最新動向を取り上げる。まずはじめに、業界全体でZ世代=社会的課題への関心が高いという認識が広がっているが、実態はどうか。「Z世代のSDGsと消費に関する意識調査」を実施する「シブヤ109 ラボ」の長田麻衣所長によると「約6割がSDGsに『関心がある』と答えているが、実際には『関心はあるけれど、実際の行動には移せていない』と考えている。また、『自分よりももっと頑張っている人はたくさんいる』と謙遜する姿勢が強く、自身の社会的課題に対するアクション量への評価は控えめだ」と分析する。「WWDBEAUTY」が97人のZ世代を対象に行ったアンケートにおいても、高い意識は醸成されつつあるが、意識の高さと行動には隔たりがあることが浮き彫りとなった。(この特集は「WWDBEAUTY」2023年5月29日号からの抜粋です)
そこで本特集では、Z世代の興味関心が高いサステナビリティの取り組みをヒアリングし、ファッション系サークルに所属する大学生には取材にも同行してもらった。Z世代の“知りたい”を解決するべく、各社が取り組む「カーボンニュートラル」「ダイバーシティ&インクルージョン」「パッケージ」「価格の壁」「容器回収」の5つの事例を紹介する。
世界に深刻な影響を与える気候変動の対策は喫緊の課題だ。脱炭素化に向けた「カーボンニュートラル」の実現に向けて、メーカーは自社工場や出荷輸送の見直しを加速している。ロレアル(L’OREAL)グループ全体では2025年までにカーボンニュートラルを達成することを目指しているが、日本では3年早く温室効果ガス排出実質ゼロを実現。日本ロレアルが目標達成に至った取り組みや、実現に向け積極果敢に挑む資生堂やロクシタン(L’OCCITANE)グループの施策に迫る。
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