米ブランド管理会社オーセンティック・ブランズ・グループ(AUTHENTIC BRANDS GROUP以下、ABG)は6月2日、ラバーブーツで知られる英ブランド「ハンター(HUNTER)」の知的財産権を買収した。取引額は明らかにされていないが、海外メディアの報道では1億2500万ドル(約175億円)程度と推定されている。
ABGはまた、今回の買収に伴い、英国を拠点とするバトラ・グループ(BATRA GROUP)と提携。同社は英国と欧州における「ハンター」のライセンシーとして、フットウエア、アパレル、アクセサリーのデザインや開発、直営店とECの運営、卸の管理などを行う。同様に、米国ではマーク・フィッシャー・フットウエア(MARK FISHER FOOTWEAR)とライセンス契約を締結。南米、中東、アジア太平洋地域でもパートナーと提携し、「ハンター」ブランドのさらなる成長を目指す。
ABGの創業者であるジェイミー・ソルター(Jamie Salter)会長兼最高経営責任者(CEO)は、「フットウエアとアウターウエアのパイオニアである『ハンター』を買収することができ、とてもうれしく思う。ファッションとアウトドアの交差点に位置する同ブランドは、当社が擁するライフスタイルブランドの幅をさらに広げてくれるだろう」と語った。
「ハンター」は英国スコットランドの創業で、160年以上の歴史を持つ。ラバーブーツが有名だが、現在はローファーなどのフットウエアのほか、バッグ、アクセサリー、アウターウエアをそろえるライフスタイルブランドとなっている。
ABGは「リーボック(REEBOK)」「バーニーズ ニューヨーク(BARNEYS NEW YORK)」「テッドベーカー(TED BAKER)」「フォーエバー21(FOREVER 21)」や、スポーツ月刊誌「スポーツ・イラストレイテッド(Sports Illustrated)」など、さまざまなカテゴリーで40以上のブランドを所有。今年4月には、米サーフウエア会社のボードライダーズ(BOARDRIDERS)を買収した。5月に来日したソルター会長兼CEOによれば、年内には日本法人を設立し事業拡大に本腰を入れるという。