日本ラグビーフットボール協会は、9月8に開幕する「ラグビーワールドカップ2023フランス大会」に向けて、日本代表の新ジャージーを発表した。ゴールドウインが運営するカンタベリーが製作した。同ブランドは1997年から日本代表とのパートナーシップ契約を結んでおり、今回で7回目。
デザインコンセプトは、2019年の前回大会と同じ“兜(かぶと)”だ。「日本で開催し、初のベスト8入り果たした前回大会の成功を継続する思いを込めた」と開発担当の石塚正行カンタベリー事業部長は語る。赤白のストライプと、繁栄や長寿を表す“吉祥紋様”を前回のジャージーから受け継ぎ、胸の中央には今大会の開催国であるフランスの国花、ユリのアイコンを添えた。
前回から大きく変化したのは素材だ。今回は100%再生ポリエステルで製作し、全国のラグビーファンから回収したウエアをリサイクルした。「ファンの思い出が詰まったウエアを再利用することで、選手とファンが“ワンチーム”になって戦うストーリーを込めた」。ウエアは、「カンタベリー」直営店や日本代表戦の会場で集めた。
再生ポリエステルは、石油から作るバージンポリエステルに比べて品質にばらつきがある。クオリティーを安定させ、競技に耐えうる強度にする工程が難航したという。ニット工場や紡績工場と連携して基準の強度を実現したほか、軽量性や通気性、速乾性も前回よりアップデートしている。
発表会に登壇したラグビー日本代表の姫野和樹選手は、「ファンの思いを肌で感じながらプレーできるのは心強い」と話し、「歴史あるジャージーを新たな高みに持っていくことが僕らの責任だ。このジャージーを着てプレーすることを楽しみにしながら、まずはタフな合宿に励んでいく」と意気込みを語った。
発表に合わせて同日、レプリカジャージーの予約受付を開始した。ホームとビジットの2色をそろえ、価格は通常サイズが1万3200円、ビッグサイズが1万4300円、キッズが7150円。一般販売は6月29日から。