森ビルなどによる「六本木五丁目西地区」(東京都港区)の再開発計画の概要が明らかになった。関係者の間で“第2六本木ヒルズ”とも呼ばれるこの再開発計画は、外苑東通り、芋洗坂、鳥居坂などに囲まれた約8万平方メートルのエリアが対象。超高層ビルを中心に、オフィス、住宅、商業施設、文化施設、公園などで構成する。延べ床面積は約108万平方メートルにおよぶ。2025年度に工事に着工し、30年度の竣工を目指す。
六本木交差点やロアビル、芋洗坂の飲食店街、麻布十番寄りの国際文化会館など広いエリアが対象となる。A〜Eの5つの街区に分けられ、A街区には高さ327m、B街区には高さ288mの超高層ビルがそれぞれ建設されてランドマークになる。
A街区の超高層ビルは商業、オフィス、ホテル、文化化施設などが入る複合施設、B街区の超高層ビルは主に住宅になる。六本木交差点と東京メトロ六本木駅に面したA街区は、現状にはない滞留空間や歩行者の導線を設けるとともに、低層部には屋上庭園を作る。A街区の低層や地下などに商業施設が入る。
森ビルは今年4月で六本木ヒルズ開業から20周年を迎えた。長らく夜の歓楽街だった六本木は03年の六本木ヒルズ、07年の三井不動産による東京ミッドタウンの開業で街の姿を大きく変えた。30年の“第2六本木ヒルズ”の竣工はこれらに匹敵するインパクトになる。