毎年恒例の「世界のビューティ企業TOP100」特集では、米「WWD」が発行する「BEAUTY INC」が前年(2022年1〜12月)の売り上げに基づき発表するランキングからビューティ企業の動向をリポートする。(この記事は「WWDJAPAN」2023年7月24日号付録「WWDBEAUTY」からの抜粋で、無料会員登録で最後まで読めます。会員でない方は下の「0円」のボタンを押してください)
世界のほとんどの地域で景気が回復する中、中国ではコロナ関連の規制により国内外の企業の売り上げが落ち込んだほか、2022年2月のロシアのウクライナ侵攻によるインフレが市場に大きな影響を与えた。今回のランキングでは、67%の企業が前期比で増収、29%の企業が減収を記録。ほとんどの企業が売り上げを伸ばしたものの、100社合計の売上高は2327億4000万ドル(約30兆4800億円)で前年比1%減となり、各社の業績に大きな差があることを示した。ロレアル(L'OREAL)は売上高全体の17.3%を占め、トップ100に占める割合は過去2年と同様に1.1ポイント上昇。上位10社の売上高は1391億8000万ドル(約18兆2300億円)で、上位100社中59%を占めほぼ前年並みだった。
フレグランスとスキンケアが好調
コロナ禍以来のトレンドが続き、フレグランスとスキンケアのどちらか、もしくは両方に強いプレーヤーが好成績を収めた。フレグランス分野では、プーチ(PUIG)が23年の売り上げ目標を1年前倒しで達成。インターパルファム(INTER PARFUMS)はサプライチェーンの困難を乗り越え売り上げを伸ばした。スキンケア分野では、消費者のダーマコスメへの高い関心が、ロレアルのアクティブコスメティックス事業本部などに恩恵をもたらした。欧州では、ウクライナ侵攻によるエネルギーコスト上昇を受け悪化したインフレが、高級品より大衆品に重きを置くメーカーに大きな打撃を与えた。ユニリーバ(UNILEVER)やヘンケル(HENKEL)のようによりプレミアムなカテゴリーへのシフトチェンジや値上げによって売り上げ減少を回避した企業もあったが多くは苦戦した。
中国ローカル企業が躍進
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