ビューティ

ディオールからゴールドの新“ジャドール” フランシス・クルジャンが調香

「ディオール(DIOR)」は8月25日、パフュームのクリエイションディレクターを務めるフランシス・クルジャン(Francis Kurkdjian)による最初の“ジャドール”フレグランスの“ジャドール ロー”を発売する。価格は50mLが2万3320円。

「ロー」とは、フランス語で「ゴールド」の意味。クルジャンは、“ジャドール”らしいフローラルブーケの香りを構成する花々こそゴールドのように特別な存在と考え、「花々の神秘にフォーカスしてアーティスティックに、同時に太陽の光のように暖かい“ジャドール”を作りたかった」と話した。クルジャンは、「“ジャドール”と言えば、花。そして『ディオール』も花。(創業者の)ムッシュー・ディオールは子どもの頃から庭園の花々にインスパイアされて、(ニュールックを世に放った)1947年から香水に深い思い入れを持っていた。“ジャドール”は、そんなディオールらしさを体現している」と続ける。

“ジャドール”の誕生は、1999年。女性調香師のカリス・ベッカー(Calice Becker )が生み出した。今回“ジャドール ロー”を手掛けたクルジャンは当時、ニューヨークでベッカーと同じチームに所属。「彼女が長時間を費やした“ジャドール”のクリエイティビティを肌で感じていた」という。「“ジャドール”は完璧なレイヤーで花々が香。ローズやチュベローズ、ジャスミン……。赤い花と白い花を重ね、その上にまた赤と白をブレンドして生まれたピンクの花々を重ねる。そんな香りのパッチワークが特徴だ。“ジャドール”は、花の香りを少しずつブレンドして完成する」と、その真髄を分析する。こうして生まれたのは、さらにオレンジブロッサムやライラックまで加え、「花々がセンターに立った」フレグランス。さまざまな花々が入り混じる“ジャドール ロー”は、「今の多様なフェミニニティを体現している」。

ボトルデザインは、これまでの“ジャドール”のように、ムッシュー・ディオールが作ったアンフォラ(陶器)のシルエットを踏襲。ボトルネックには、これまでの“ジャドール”であしらったマサイ ネックレスを改め、波打つゴールドをあしらった。クルジャンは、「ゴールドの波、そしてその液体が蒸発するような姿を表現したかった。フォーミュラ(香水の液体)を温め、水分が蒸発した後に残ったエッセンス。そんな濃縮されたものを表現した買ったんだ。これまでの“ジャドール”とフォーミュラを変えたからこそ、必要なものだけが残る、そんな意味を込めた。それは、アイコニックなシルエットに刺激を受け続け、新たな解釈を加え、歴史を紡ぎ続ける『ディオール』のファッションにも影響を受けている」という。

「ディオール」は昨夏、“ジャドール”からアルコールフリーのウォーターベースの“ジャドール パルファン ドー”を発売した。花から採った高濃度のフレグランスオイルに高圧をかけ、通常のフレグランスの製造に必要なアルコールや化学溶媒を一切使わず、特許取得のテクノロジーを用いて水と花のみで作った商品からわずか1年で、次なる新作を発売した格好だ。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

リーダーたちに聞く「最強のファッション ✕ DX」

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。