ビューティ賢者が
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ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN.com」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。 今週は、決算から読み解くビューティ企業の共通点について。
佐藤和佳子/三菱UFJモルガン・スタンレー証券 シニアアナリスト プロフィール
(さとう・わかこ)1992年に岡山大学大学院自然科学研究科修了、同年住友信託銀行に入社。94年から株式アナリスト業務、2006年入社のみずほ証券を経て19年5月から現職。日経ヴェリタスのアナリストランキングにおいてトイレタリー・化粧品セクターで17年から6年連続で1位を獲得
【賢者が選んだ注目ニュース】
4〜6月決算が出そろった。まず海外化粧品企業の決算から共通点を見る。プレステージ化粧品よりマス化粧品の成長率が良い。例えば、ロレアルのリュクス事業の実質増収率は前年同期比8.6%増、量販店などに展開するブランドを擁するコンシューマー・プロダクツ事業は同15.4%増だった。バイヤスドルフでは高価格帯「ラ・プレリー」が同7.5%減、「ニベア」は同18.8%増だった。なお、高価格帯のポートフォリオに集中するエスティ ローダー カンパニーズは最終損益が3200万ドル(約46億円)の赤字となり、米国とアジアのトラベルリテールの売り上げが低迷したという。総じて、欧米の節約志向や中国の景況感の悪化が影響したとみられる。
アジアのトラベルリテールに異変
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