メキシコシティ発−南米でブラジルに次ぐ化粧品市場規模を誇るメキシコの化粧品市場規模が、100億ドル(約9800億円)に達する見込みだ。メキシコの化粧品業界団体カニペックのローラ・ボニラ=プレジデントによると、2012年度のメキシコの化粧品市場規模は対前年比107%の98億ドル(約9604億円)であり、そのうち国内販売高は約65億ドル(約6370億円)、輸出高は約33億ドル(約3234億円)で、13年度も同国のGDP成長率が同103.5%の見込みに対して、同106%の成長が見込めるという。
今後、成長が期待されているのが輸出分野だ。ボニラ・プレジデントによると「現在、メキシコの化粧品輸出高は世界12位。これが20年には世界5位まで拡大する」とみられている。輸出高に占める国別割合は、対アメリカが43%、対コロンビアが9.4%、対グアテマラが5.6%、対アルゼンチンが5.4%、対ベネズエラが5.2%。これに対し、南米近隣諸国の対ブラジル、ペルー、チリは3% 程度にとどまっていることから、今後チリとペルーが検討しているTPP参加をきっかけに9%まで高めたい考えだ。
またメキシコ政府は化粧品輸出を強化するため、化粧品の表示法などを世界基準に合わせるなどの規制整備に取り組んでいる。しかし、フレグランスを中心とした並行輸入品の規制は未着手の部分が大きく、「今後、ソーシャルネットワークやメディアを活用しながら、並行輸入品に対する消費者への啓もう活動を強めていく」という。