パリ発−「ロレアル(L'OREAL)」の6月30日終了の2013年度上半期決算は増収だった。コンシューマープロダクツ部門の好調により、売上高は対前年同期比104.7%の117億4000万ユーロ(約1兆5262億円)、粗利益は84億2000万ユーロ(約1兆946億円)、営業利益は同107.7%の20億4000万ユーロ(約2652億円)、純利益は同105.2%の17億1000万ユーロ(約2223億円)。営業利益率は同17.4%と、近年では最高値を記録した。
地域別では、南米やアフリカ、中東、アジアなどの新興市場の売り上げが伸長。部門別では、メイベリン ニューヨークなどを展開するコンシューマープロダクツ部門が好調な一方、プロフェッショナルプロダクツ部門とダーマトロジー事業部、ザ・ボディショップが伸び悩んだ。売上高に占める研究開発費の割合は3.6%、宣伝広告費の割合は30.2%だった。
業績に関し、ジャンポール・アゴン=会長兼最高経営責任者は「化粧品業界全体は対前年比103.5 ?104%の伸び率だが、ロレアルはそれを上回る勢いで成長している。研究開発への投資および広告宣伝費のバランスがよく、営業利益率も過去数年で最高となった」と好調ぶりをアピール。これに対し、各社の業界アナリストらも「市場の予想を上回る業績だった」と、概ね好意的な見方を示した。しかし、組織改編後も伸び悩むプロフェッショナルプロダクツ部門について「業績改善が急務」と指摘する声も聞かれた。