コーセーは1日、2013年度第2四半期決算を発表した。13年9月中間期連結売上高は、対前年比108.4%の890億4400万円。海外の売上高は109億800万円で、全体の12.5%を占めた。営業利益は、同比198.8%の67億円3300万円、経常利益は同比261.2%の82億8000万円となっている。小林一俊・社長は「全社一丸となって推進している"攻めの改革"が奏功した。プロモーション戦略が好調な『雪肌精』などのプレステージブランドが好調に推移(対前年比105%)。また、コスメデコルテやジルスチュアートなどのハイプレステージブランド(同103%)も新製品を投入し、ブランドの活性化を図った」と語る。特に雪肌精に関しては、4月に発売した「ホワイトBBクリーム」が大ヒット。また、新垣結衣をイメージキャラクターに起用したテレビCMが好評で、新客獲得に成功したことも要因として挙げている。また、コスメタリー事業のコーセー コスメポートの主要製品も好調で、昨年から好評の日焼け止めスプレー「サンカット」シリーズや松本潤を起用したノンシリコンシャンプー「ジュレーム」がけん引。今回、9月にリニューアルをした「ヴィセ」も好調なスタートを切った。カテゴリー、新客獲得においても成長率の高い事業と見据え、今後も強化を図っていく。一方、海外事業に関しては中国以外の国は伸び率という面では苦戦を強いられているが、円安による為替差益の発生により大幅増収となった。
8月にコーセーとアルビオンが合同で開催したイベント「コーセー アルビオン ビューティフェスタ2013」は17ブランドを一堂に集め、延べ1万2000人以上におよぶ来場を記録。「普段、接客する機会のない社員にも積極的に参加してもらい、お客さまの声を聞いてもらった。今後の製品開発やプロモーションに繋げてほしい」と小林社長。
下半期の経営戦略に関しても、コスメデコルテから幹細胞に着目した「AQ MW レプリション」、アルビオンから最先端の医療技術とコラボレーションして生まれた新美容液「エクラフチュール」など期待の製品が多い。海洋深層水を使ったプレディアや来年1月にリニューアル予定のファシオなど、機能性を高めたブランドの動きにも注目だ。
今回の上半期決算の売上高は、上場してから過去最高となる数字となった。なお、2013年度の通期決算の業績予想を当初の1750億円から1800億円へ引き上げている。
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