「ジェンダーレス」「成分コスメ」
メンズコスメ売り場に新しい風
化粧品市場全体と比較すればまだまだ小さい男性化粧品市場ですが、ここ数年で市場が大きく変わるチャンスが生まれています。2017年からの5年間で、市場規模は1.5倍に成長。きっかけはコロナ禍と Kカルチャーブーム。リモート会議で自分の肌状態を気にしてスキンケアを始めたり、はやりの韓国アイドルをまねてメイクをするようになったり。若者も大人も美容への関心やモチベーションが高まり、「自分に合ったコスメが欲しい」という男性が増えています。メンズコスメはそれぞれのなりたい姿を目指して選ぶ“個”の時代がやってきました。(この特集は「WWDJAPAN」2023年9月25日号付録「WWDBEAUTY」からの抜粋です)
百貨店やバラエティーストア、ドラッグストアなどの小売りやメーカーも、ジェンダーレスコスメや成分コスメ、アンチエイジングコスメなどを提案。商品ラインアップが画一的だったメンズコスメ売り場が変わり始めています。近年メンズコスメゾーンをそれぞれ2倍に拡充した伊勢丹新宿本店メンズ館と阪急メンズ東京や、成分コスメの引き合いが高まる銀座・渋谷ロフトの進捗を取材。カップルでにぎわう原宿「アットコスメ トーキョー(@COSME TOKYO)」の男性人気コスメ12選も注目です。ここ5年で男性客比率が2倍に伸びた「スリー(THREE)」や、若者男性のコミュニティーを作り、メイクアップの楽しさを伝える「ギャツビー ザ デザイナー(GATSBY THE DESIGNER)」など、メーカーサイドの戦略も聞きました。