カネボウ化粧品は7月23日、有効成分ロドデノール配合の美白化粧品で、白斑の症状を確認したケースについて、その後の自主回収と被害状況の経過報告の記者会見を行なった。
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7月4日の自主回収発表以降、フリーダイヤルと店頭合わせ、19日までに寄せられた問い合わせ件数は16万3000件以上。その内、白斑の症状を申し出た人が6808人、中でも3カ所以上や5cm以上の白斑など、重い症状を訴える人が2250人に上った。
同社では現在、白斑の症状を申し出た人全員を社員が訪問。19日までに3181人を訪問し、その内データ入力が完了した1574人を解析したところ、発症部位として最も多かったのが首、次いで手や指であることがわかった。同社の夏坂真澄・社長は「これは当社が、コットンを指にはさんで、顔だけでなく首筋にもなじませる使用法をおすすめしていることと関連性が高い」と言及した。
また、回収状況として、家庭にある該当製品と取引店にある在庫を合わせた約103万個の内、19日までに約86.3万個を回収した(回収率は約83.8%)。
夏坂社長は、「予想よりはるかに被害が多く、経営責任を大変重く受け止めている。お客さまが完治するまで責任を持って対応し、原因究明と再発防止に取り組む」とし、「ロドデノール対策本部」を設置。引き続き、白斑の症状を申し出た人の訪問を続ける他、日本皮膚科学会の協力を得て医療サポート体制を整え、症例の実態調査と治療方法の確立に努める。