仏のクリスタルブランド「バカラ」は、今年創業250周年を迎えるのを記念し11月1日、フレグランス「ルージュ 540 パルファム」を発売する。世界250個限定で制作し、価格は50万円。
ダイナミックでありながら繊細なカットのクリスタルの香水瓶は、「バカラ」のアーティスティックディレクターを務めたジョルジュ・シュヴァリエが、1940年代に「バカラ」の伝統的なモチーフであるダイヤモンドカットを用いてデザインした作品を再現。その重さは500gと、重厚感のある作りだ。通称"バカラレッド"と呼ばれる「ルージュ」色のピペットが印象的だ。
香水を調香したのはフランシス・クルジャン。クルジャンは実際に「バカラ」の工場に足を運び、溶解炉でクリスタルが精製される過程からインスパイアされた香りを紡ぎ出した。トップノートでブラッドオレンジの爽やかな香りがはじけ、その後オークモスのスモーキーな香りに変化し、ラベンダーやセージといったエッセンスがまるで錬金術のように溶け合う。
「バカラ」は1764年仏・東部ロレーヌ地方のバカラ村で創業。1890年代に香水瓶の制作を始め、高級香水ブランドやオートクチュールメゾンの装飾性の高い香水瓶を手掛け、香水産業の発展を支えてきた。バカラを象徴する"バカラレッド"は、溶解したクリスタルの原料に金粉を加え、540度まで熱することで生まれる特別なカラーを意味する。