ファッション
特集 2024年春夏ミラノコレクション 第7回 / 全7回

2024年春夏ミラノ・コレクション海外バイヤー評 “軽やか&セクシー”が2大潮流【特集 2024年春夏ミラノコレクション】

有料会員限定記事

2024年春夏ミラノ・ファッション・ウイークは、新たにクリエイティブ・ディレクターに就任した「グッチ(GUCCI)」のサバト・デ・サルノ(Sabato De Sarno)と、「トム フォード(TOM FORD)」のピーター・ホーキングス(Peter Hawkings)がデビューコレクションを披露するとあって大きな注目を集めた。前者は、前任アレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)の装飾的なイブニングウエアへの傾倒から決別し、シンプルかつ普遍的なデイウエアにシフト。後者は、創業者の美学を徹底的に踏襲し、グラマラスでセクシーな路線を貫くという真逆のアプローチを見せたが、いずれもバイヤーに好評だ。

トレンドとしては、マイクロ丈のショートパンツやテーラリングといったシャープなラインが目立つ一方で、シアー素材による軽やかさの演出や、刺しゅうなどの手仕事を施したピースも引き続き人気となっている。ここでは、有力小売店のバイヤーが注目するトレンドと、マストアイテムを紹介する。(この記事は「WWDJAPAN」2023年10月9日号からの抜粋です)

ノードストローム

リッキー・デ・ソーレ=ウィメンズ・ファッション・ディレクター

ミラノは、やはりセクシーさがよく似合う。「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)」に顕著だったが、1960年代と90年代のパワフルで官能的なアティチュードや空気感をまとったコレクションが目立った。また、「グッチ」「ジル サンダー(JIL SANDER)」「プラダ(PRADA)」「ヴェルサーチェ(VERSACE)」などのブランドでは、ミニマルなシルエットの美しさを、大胆な飾りでさらに進化させていたのが印象的。

クラフツマンシップという意味では、「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」「フェンディ(FENDI)」「トッズ(TOD'S)」におけるレザーの手仕事はまさに匠の技。「フェラガモ(FERRAGAMO)」「グッチ」「トム フォード」「プラダ」のベルト使いもよかった。色味としては、柔らかでくすんだトーンのピンクやブルー、ブラウン、グレーなど。そして、とにかくマイクロ丈のショートパンツ!見かけないショーはないというぐらい、どのブランドでも登場していた。

マストアイテム

「グッチ」のアイコニックな“ジャッキー”バッグ、「プラダ」のベルトバッグとキトゥンヒール、「トム フォード」のベルベット素材のブレザー。「マックスマーラ(MAX MARA)」や「プラダ」で見かけた、ワークウエアにジャケットをミックスするスタイル。

この続きを読むには…
残り2410⽂字, 画像10枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

メンズ32ブランドの猛暑に負けない推しスタイル 2025年春夏メンズ・リアルトレンド

「WWDJAPAN」12月16日号は、2025年春夏シーズンのメンズ・リアルトレンドを特集します。近年は異常な暑さが続いており、今年の夏は観測史上最も暑い夏になりました。ファッション界への影響も大きく、春夏シーズンはいかに清涼感のあるスタイルを提案するかが大切になります。そこで、セレクト各社やアパレルメーカーの展示会取材、アンケートを通して全32ブランドの推しのスタイルを調査し、メンズのリアルな傾…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。