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ファストリ、3期連続で最高業績更新 北米・欧州など海外ユニクロが利益の6割に

ファーストリテイリングの2023年8月期連結業績は、21年8月期以来3期連続で過去最高業績を更新した。海外ユニクロ事業が好調で、同事業の売上収益(売上高に相当)が初めて全社売上収益の5割を超え、営業利益も全社の6割弱に迫っている。24年8月期には全社売上収益で3兆円突破を掲げる。「世界の主要都市にグローバル旗艦店を出店していくことで、今後数年での5兆円達成の道筋は見えている。それを倍にすれば10兆円だって途方もない目標ではない」と柳井正会長兼社長は話す。

23年8月期の売上収益は前期比20.2%増の2兆7665億円、営業利益は同28.2%増の3810億円、純利益は同8.4%増の2962億円だった。24年8月期は、売上収益で同10.2%増の3兆500億円、営業利益で同18.1%増の4500億円、純利益で同4.6%増の3100億円を見込む。

海外ユニクロ事業は「全ての地域で大幅な増収増益」(岡﨑健グループ上席執行役員CFO)だった。中国本土、台湾、香港といったグレーターチャイナの絶対額や稼ぐ力が大きく、次いで東南アジアということに変わりはないが、北米、欧州の成長が全体を押し上げている。これを受け、24年8月期に北米は年間20店、欧州は10店と「出店を加速する」。

グレーターチャイナもコロナの影響から脱し、「下期は想定以上の回復、通期で大幅な増収増益」となった。グレーターチャイナで今期は年間80店の出店を見込み、スクラップ&ビルドも進める。「国内ユニクロももちろん伸ばすが、成長率では圧倒的に国内ユニクロよりも海外ユニクロが大きい。24年8月期も海外ユニクロの存在感はいっそう高まるだろう」。

地域別の業績は、グレーターチャイナが売上収益6202億円(同15.2%増)、営業利益1043億円(同25.0%増)、韓国・東南アジア・インド・豪州が売上収益4498億円(同46.1%増)、営業利益が782億円(同36.4%増)、北米が売上収益1639億円(同43.7%増)、営業利益211億円(同91.9%増)、欧州は売上収益1913億円(同49.1%増)、営業利益273億円(同82.5%増)。

国内ユニクロ事業は春夏の高気温にも支えられ、「増収、大幅な増益」だった。値上げが寄与し既存店は通期で客単価が同11.1%上昇し、3.1%減となった客数をカバー。ジーユー事業はヘビーウエイトスエットやスーパーワイドカーゴパンツといったヒット商品に恵まれ、大幅な増収増益だった。

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