伊アエッフェ(AEFFE)傘下の「モスキーノ(MOSCHINO)」は、ダヴィデ・レンネ(Davide Renne)を新たなクリエイティブ・ディレクターを任命した。10年間の任期を経て3月に退任したジェレミー・スコット(Jeremy Scott)の後任として、11月1日付で就任する。着任後は、ウィメンズウエア、メンズウエア、アクセサリーを監修。2024年2月の24-25年秋冬ミラノ・ファッション・ウイークで初のコレクションを披露する予定だ。
レンネ新クリエイティブ・ディレクターは、イタリア・トスカーナ州出身。フィレンツェのファッション専門学校のポリモーダ(POLIMODA)を卒業後、アレッサンドロ・デラクア(Alessandro Dell’Acqua)の下でキャリアをスタートした。4年間働いた後、04年にグッチに入社。約20年間、当時のクリエイティブ・ディレクターだったフリーダ・ジャンニーニ(Frida Giannini)やアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)の下でウィメンズ・コレクションのデザインに従事し、最終的にはウィメンズウエアのヘッドデザイナーを務めた。
就任に際して、彼は「(創業者の)フランコ・モスキーノ(Franco Moschino)は、自分のデザインスタジオを“プレールーム”と呼んでいたが、そのアイデアに深く共感する。ファッション、特にイタリアンファッション、そして何よりも『モスキーノ』というブランドがその大きな影響力を以って成し遂げられることは、常に遊び心と喜びが感じられるものであるべき。そして、発見や実験の感覚をもっているべきだ」とコメント。「マッシモ・フェレッティ(Massimo Ferretti)氏(=アエッフェ取締役会長)は、ファッション界の偉大な才能の一人が創設したメゾンを率いるにあたり、父親のように親身になって私の話に耳を傾け、対話を重ねてくれた紳士。だからこそ、プレールームの鍵を託してくれた彼には、本当に感謝している。取り掛かる日が待ち遠しい。一緒に楽しもう」と付け加えた。
一方、フェレッティ取締役会長は「私たちを取り巻く世界との生き生きとした対話を生み出すファッションの力に対するダヴィデの極めて洗練されたビジョン、そして『モスキーノ』のレガシーとメゾンコードに対する彼の深い理解に、私たちは皆感銘を受けた。彼は素晴らしいデザイナーであり、人間的にも特別だ。フランコはよく、“行儀の悪さだけが真の悪趣味だ”と言っていたが、ダヴィデと知り合い、私は彼の明らかな才能だけでなく、その優しさや感性に心を打たれた。イタリアらしい心とラグジュアリー界において本当にユニークなDNAを持つグローバルブランドである『モスキーノ』の未来を形作る上で、彼が極めて重要な役割を果たすと確信している」と太鼓判を押した。