連載「1000円で何する?」10回目の登場は、“日本初”の酒場ライターにして、“漬物屋の主”でもあるバッキー・イノウエさん。いつもほろ酔いで豪放磊落なイメージのバッキーさんが、季節ごとに欠かさない習慣とは?
木版画の絵葉書(1枚275円)
「京都の絵葉書です。手刷りの木版画によるもので、タッチの柔らかさが好きなんです。新京極の和装小物屋で、いつも買っています。
京都府外に住む友人・知人や、僕は漬物屋や“床”(飲食店が鴨川に迫り出すように作る高床のテラス、京都の夏の風物詩)を営んでいるんで、お客さんに季節のあいさつをする際に使っています。封書だとちょっとヘビーだけど、絵葉書だとカジュアルに送れるでしょ?
特に字がうまいわけではないけど、手で書くことが大事なんです。書こうとする瞬間の気持ち、書いている時間にこそ価値があると思っています。
皆さんも、どんどん手紙を書いてください」。
バッキー・イノウエ/酒場ライター プロフィール
1959年1月生まれ、京都府出身。高校中退後、水道配管工を経て、アートディレクターに。エリア情報誌「ミーツ・リージョナル」(京阪神エルマガジン社)に、89年の創刊以来「百の扉、千の酒」を連載中。著書に「人生、行きがかりじょう」(ミシマ社)、「たとえあなたが行かなくとも店の明かりは灯っている。」(140B)などがある。著述業と並行して96年、京都の錦市場に漬物店「錦・高倉屋」をオープン。その後、居酒屋「百練」や「焼肉 お富」など8店舗をプロデュース
連載「1000円で何する?」とは?
原宿での隠れ家ランチや、朝の気分をあげるスターバックスのオプション、週末の美術館の入館料など、ファッション&ビューティ業界人に1000円(税込1100円)で日常をキラキラさせるコト・モノを紹介してもらいます。ファミリーマートの靴下や古着のバンダナなど、アパレル商品もあったり?