パルコは50年以上にわたり、その時代のトップクリエイターたちと協力し、コマーシャルの範疇を超えた表現として広告を制作してきた。今年のホリデーキャンペーンでは生成AIを使ったクリエイティブを発表。大きな話題を呼ぶなど、社会や時代性を反映しながら、見るものに刺激を与え続けている。
会場は、「2000年代以降」「1990年代」「1980年代」「1970年代」と4つの時代に分かれており、時代精神の遷移に対応したキーワード「アート」「渋谷」「広告」「予言」で各時代をまとめた。
キュレーターによる対談を聞きながら
展示するポスターやCM作品は、各エリアで2人のゲストキュレーターが対談形式で選定。「2000年代以降:アート」はアーティストの布施琳太郎と編集者の野村由芽、「1990年代:渋谷」は歌手・エッセイストの野宮真貴と哲学者・作家の千葉雅也、「1980年代:広告」は美術批評家の椹木野衣と編集者の菅付雅信、「1970年代:予言」は社会学者の上野千鶴子とテキストレーターのはらだ有彩が担当。対談内容は展示会場内で上映されており、会話を聞きながら、展示を見ることができる。
会場の一番奥にある1969年の池袋パルコ開業時のシルクスクリーンのポスターは、パルコの歴史の幕開けに相応しい瑞々しさと勢いを今も十分に感じさせる。パルコの粋がぎゅっと詰まった展示になっている。
■「パルコを広告する」1969-2023 PARCO広告展
会期:2023年11月17日~12月4日 11:00~21:00 ※初日・最終日は18時閉場
会場:パルコ ミュージアム トウキョウ(東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷パルコ4階)
入場料:無料 ※会場内混雑緩和のため、入場整理券を配布する場合あり