中国最大のECセール商戦、ダブルイレブン(W11、独身の日)は10月末から予約販売を開始し、11月11日を山場に終了した。Tモール(Tmall、天猫)、京東集団(JD.com)ともに詳細な流通取引総額(GMV)は公表しなかったものの、前年の実績を上回ったと発表した。
中国の調査機関、星図数据(SYNTUN)のデータによれば主要ECプラットフォームのGMVは前年比2.08%増の1兆1386億元(約22兆7720億円)で、伸び率は前年の2.9%から鈍化した。カテゴリー別では美容・スキンケア商品の売上高は前年比4.0%減の582億元(約1兆1640億円)、香水・メイクアップは同5.6%減の204億元(約4080億円)だった。
ブランド単位では、中国の国産ブランドが健闘した。中国最大のECプラットフォーム・TモールのGMVランキングでは、スキンケア部門の1位に中国国産ブランドの「プロヤ(PROYA、珀莱雅)」が立ち、「ロレアルパリ(L'OREAL PARIS)」「ランコム(LANCOME)」が続いた。「シセイドウ(SHISEIDO)」は14位だった。メイクアップ部門では1位「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」に続き、中国ブランド「ティメジ(TIMAGE、彩棠)」が入った。4位は「クレ・ド・ポー ボーテ(CLE DE PEAU BEAUTE)」だった。
また美容機器メーカーのヤーマンは、Tモールの美容機器部門販売実績で2位に入ったと発表した。同社の関連会社で中国・上海に本社を持つ花至(上海)美容科技(MACHERIE BEAUTY TECHNOLOGY)が展開する美容機器ブランド「フロッサム(FLOSSOM、花至)」も美容機器部門で3位にランクインし、新ブランドの中でイベント期間中の販売実績ランキングの1位となるなど急成長した。
今年は中国版TikTokのドウイン(DOUYIN、抖音)がさらに成長し、GMVは前年比119.0%増だった。ビューティ業界のブランドGMVランキングでは1位「プロヤ」、2位「カンズ(KANS、韓束)」と中国ブランドが上位を占めた。