東京と米ロサンゼルスを拠点に活動するフォトグラファーRIKKI UENOは、撮影にまつわる環境負荷を低減するプロジェクト「ソイルメイツ プロジェクト(SOILMATEZ PROJECT)」の一環として、東京・清澄白河エリアに撮影スタジオ「ソイルメイツ スタジオ(SOILMATEZ STUDIO)」を2024年1月9日に開く。現在はプレオープン中だ。
同氏は環境に対して「フォトグラファーとして写真以外で何ができるか」を考え、“フォトグラファー×循環”をコンセプトに、アパレルのディレクターやマーケターなどを務めてきた福留聖樹LiNK最高経営責任者(CEO)と共にプロジェクトを立ち上げた。フォトスタジオは、撮影にかかる環境負荷を、サーキュラーデザインの思想に共感する仲間や地域コミュニティーで解決する実験場として設立したという。
同スタジオは、鋼管理場として使用されていた天井高5メートルの築54年のビルを改装したもの。内装はリサイクル素材の可変式什器を使った機能的なデザインで、フォトスタジオ以外にギャラリーとしても使用可能だ。また、スタジオ内の備品も環境に配慮している。現在、スタジオでの撮影後に廃棄される背景紙は、都内だけで年間4トンを超えるといわれている。「ソイルメイツ スタジオ」では廃棄された背景紙を回収してリサイクルし、同スタジオ内での使用するハンガーやボックス、バッグなどを制作する。
他にも、スタジオ内のエネルギーは、みんな電力による再生可能エネルギー100%を使用。照明も環境負荷の少ないLED照明を採用しており、将来的には自然光を再現するLED照明システム“コエルクス・エクスペリエンス・スカイ(CoeLux Exp Sky)”も導入予定だ。さらに、スタジオで使用・販売するプロダクトには、デジタルプロダクトパスポート(DPP)を実装する。付属のICカードを携帯端末でかざすと、ブロックチェーン上のDPPにアクセスでき、商品名や品番をはじめ、素材や原産国、サプライチェーン情報、販売価格、リサイクル方法などがチェックできる。同スタジオを通じて環境負荷を抑えて撮影することの“価値”をデザインし、未来に目を向けたクリエイションのかたちを提案する。
■SOILMATEZ STUDIO
住所:東京都江東区深川1-7-9 大栄ビル1F
時間:月曜〜金曜 8:00〜18:00
※その他曜日や時間に使用する場合は使用料15%アップ(24時間対応可能)