森ビルの大型複合施設「麻布台ヒルズ」が11月24日に開業する。“Modern Urban Village”をコンセプトに、緑を多用した設計で“Green & Wellness”を打ち出す。商業施設ゾーンには来春までに約150店舗が出店。商業施設や文化施設のほか、オフィスや住宅などの都市機能を集積する。
この記事では、ハイエンドレストランや飲食店にフォーカスし、その見どころを紹介する。国内初出店の黒船や人気店の新業態店が目白押しだ。
ミニマル ザ スペシャルティ(ガーデンプラザB 2階)
新業態店
スペシャルティチョコレート専門店のミニマル(Minimal)は、表現技術や飲み物などとのマリアージュによってカカオ豆の新しい魅力に出合う体験を提供してきた。現在は、富ヶ谷と代々木上原、祖師ヶ谷大蔵に店を構えている。麻布台ヒルズの新店は、ドリンクつきのコースにより、カカオを使った酒類を提供する新業態店となる。カカオとチョコレートのコース“センス オブ ワンダー”(完全予約制)はアルコールとノンアルコールが選べ、価格は5500円。また、恵比寿のアンノウン(unknown)の大場オーナーとの共同開発による5種類のカカオ酒とカクテル、モクテルも用意した。
アルケミー(タワープラザ 4階)
日本初出店
アルケミー(ALCHEMY)は、2011年にバリ・ウブドでクリエイターグループによるプラントベースのレストランとして誕生した。ウエルネスや健康、幸福を大切にする店づくりで、英国の経済紙、フィナンシャル タイムズ(FT)紙において、ヴィーガンレストランのトップ10にも選出されている。同店にとって初の海外出店となる麻布台ヒルズの店舗でも、オーガニックで、再生可能を実践する地元のサプライヤーから厳選した食材を使った、サラダバー(2000円〜、選ぶ野菜によって異なる)やチョコレートのスイーツなどを用意する。
鮨麻布(タワープラザ 3階)
日本初出店
ニューヨーク・マンハッタンやフロリダ・マイアミビーチでミシュラン1つ星を獲得した鮨レストラン「AZABU」が、「鮨麻布」として日本初上陸を果たした。店内はカウンター席が中心で、江戸時代の屋台を現代的に表現している。ランチコース(4800円)とディナーコース(9800円)を提供する。春夏秋冬で鮨のネタ皿を変えるのもこだわりの一つだ。
ザ ラバーズ ラウンジ(タワープラザ3階)
ザ ラバーズ ラウンジは、「“愛好家”たちのためのバーラウンジ」がテーマ。全国から取り寄せた選りすぐりのジャパニーズウィスキーや種類が豊富なシグネチャーカクテルなどを楽しめる。店名を冠した“ラバーズ ネグローニ"(1800円)や“燻製ハイボール"(1800円)のほか、スイーツ感覚で楽しめる“抹茶グラスホッパー"(1800円)もおすすめだという。
プルニエ アール デュ キャビア フランセ(麻布台ヒルズマーケット 地下1階)
150年以上の歴史を持つフランス産キャビアの老舗ブランド、プルニエ(PRUNIER)の専門店がオープンする。店頭のバーカウンターでは、フレンチシェフの監修によるキャビアメニューや日本各地のオイスター&キャビアなど、国内の店舗初登場のオリジナルメニューを用意する。また、キャビアや世界最高峰のスモークサーモン“バリック”などの高級食材も販売する。そのほか、パーティーシーズンのテーブルを彩るキャビアのオリジナル缶は、事前予約制で250〜1800gまで用意する。
ピザフォーピース 東京(ガーデンプラザD 1階)
日本初出店
2011年にベトナムで日本人オーナーが立ち上げ、現在はベトナム全土とカンボジア、インドなどで32店舗を展開するフォーピースが国内初出店する。自家製チーズと生産者が見える食材、サステナビリティを意識してきた同店。麻布台ヒルズの店舗ではより日本の風土に寄り添い、生産者やクリエイターらとともに開発した限定メニューを用意した。さらに、店頭ではメニューを兼ねたフリーペーパーを配布し、同店のパッションを伝えるほか、日本のクリエイターを海外に発信することを目指す。
エシレ・ラトリエ デュ ブール(ガーデンプラザB 1階)
新業態店
フランス産発酵バターの“エシレ”の輸入総代理店である片岡物産は、バターとそれを使ったヴィエノワズリーやオリジナル スイーツにフォーカスした、エシレ・ラトリエ デュ ブール(ECHIRE L'Atelier du beurre)を出店する。ブリオッシュをクロワッサン生地で包んだ “ブリクロ エシレ”(2160円)や30cmの“グラン クロワッサン”(2160円)が目玉だという。どちらもバターを贅沢に使った。
Sta.(ガーデンプラザB 地下1階)
新業態店
Sta.は、日本の家庭料理をベースにしたフードを展開する。その土地の建物を生かして店舗を作っているのもこだわりで、渋谷店はある夫婦が長年住んでいた一軒家を、神田店は万世橋駅があった高架下を、日本橋店は半地下の駐車場を作り替えている。そんなSta.は、麻布台ヒルズではテイクアウト可能な弁当メニューを提供する。週替わり弁当(1500円)や肉、魚の弁当(各1200円)のほか、自家製ジンジャーエールなどのドリンク(400円〜)を用意する。
アラビカ東京(ガーデンプラザB 地下1階)
東京初出店
14年に京都でオープンした% アラビカ(% ARABICA)は、「京都から世界へ」のスローガンのもとで、最高峰のコーヒーを追求している。現在、ハワイ島コナにコーヒー農園を持ち、生豆商社を営むほか、日本製の焙煎機やエスプレッソマシンの代理店となって世界21カ国に164店舗を運営している。そんな同店は、神谷町駅に直通した麻布台ヒルズの入り口にラビカ東京を出店し、東京初進出。近隣で働く人たちへ、ハイクオリティーなコーヒーの提供を目指す。また、タワープラザ4階の% アラビカにも出店し、焙煎機によるカスタムロースティングサービスを提供する。看板メニューはカフェラテ(550〜660円)。