衣料品卸のプロルート丸光(大阪、内田浩和社長)は5日、取締役会で会社更生手続き開始の申し立てを行うことを決議し、大阪地方裁判所にその申し立てを行い、受理されたと発表した。負債総額は現時点で約27億円。今後は裁判所の監督のもと、事業再建を目指してスポンサーを募る。
同社は1900年に創業し、戦後に総合衣料品現金卸として成長を遂げた。2004年にはジャスダックに上場し、08年3月期には連結売上高が370億円に達していた。だが顧客だった地方の小売店の衰退や価格競争のあおりで、長期の苦戦を余儀なくされていた。ビューティ事業やD2C事業に参入するなど活路を探っていたが、コロナ禍で大打撃を受けた。23年3月期の連結業績は売上高41億円、最終赤字13億円まで悪化した。
さらに23年4月には雇用調整助成金の不正受給が発覚し、10月には前会長と前社長が金融商品取引法違反で東京地検特捜部に逮捕される事態に陥っていた。