イタリア発ジュエリー「アリータ(ALIITA)」のデザイナーであるシンシア・ヴィチェス・カスティリオーニが来日した。彼女は「マルニ(MARNI)」の元デザイナーであるカスティリオーニの義理娘で2015年に同ブランドを立ち上げた。伊勢丹新宿本店のポップアップイベントのために来日したカスティリオーニに話を聞いた。
「ジュエリーが大好きで自分のためにつくったジュエリーをしていたら、周囲から『欲しい』という声があり、ブランドにすることにした」。彼女がデザインしたのは家がモチーフのジュエリー。日常の気になるものやことをスケッチして職人に頼んでジュエリーにしたのが始まりだ。ブランドのコンセプトは、ミニマルでエレガント、そしてタイムレス。「現代における問題を問いかけるようなモチーフもある。見せるというよりは、自分のために着けるジュエリー。洋服の下に隠れることもあるかもしれない、でも、愛着があるから身に着けたいと思うジュエリー。年齢問わず楽しんでもらえるはず」とカスティリオーニ。
高級でシリアスなファインジュエリーの概念を逆転
カスティリオーニにとってジュエリーは、必需品。外出するときは必ず着用する。「アリータ」のジュエリーは全てメード・イン・イタリーだ。「『アリータ』のDNAにあるのは、“笑顔をプレゼントする”こと。ファインジュエリーというと、高級でシリアスというイメージが強いが、それを逆転させたのが『アリータ』だ。身近で温かいジュエリーを提供している」。“身近で温かい”とは、カスティリオーニの笑顔そのもの。彼女自身を体現したのが「アリータ」のジュエリーなのだろう。日本では、ポップアップを開催し、限定品も販売する予定だ。「『アリータ』のショップを出店するのが夢。そして、ブランドの世界観を伝えたい」。